2003/03/15(土)

近くて遠いシリーズ(?)第2弾は、京都の嵯峨野観光鉄道。全車指定で、昨秋予約を試みるも満席だったので、冬季休業が明けるのを待って早めに予約を入れておいたのである。目的地は嵯峨嵐山であるが、大阪から新快速に乗り、京都で一旦下車して切符を買い直す。こうすると大阪―京都間の特定運賃の恩恵が受けられるため、950-(540+230)=180円ほどお得になるのである。ただし京都までの切符で嵯峨嵐山まで乗り越すと、950-540=410円の差額を請求されるので、通しで買うのと変わらなくなる。あくまでも時間と手間を掛けた時だけの“特典”なのである。

トロッコ列車の出発までにはまだ間があったので、駅周辺をうろつく。以前は「嵯峨野ランアート」という名前だった温室は、一部に蘭の展示を残した無料の土産物&休憩コーナーに変わっていた。トロッコ嵯峨の駅舎は新しく、生憎の天候でもそこそこの人出。発車10分前に改札が始まり、列車は6分前に到着して折返し。機関車は嵯峨側なので、下りは最後尾からの推進運転。予約座席は1号車の5Bと、進行方向逆向きの通路側だったので、ほぼ満席かと思いきや、各車とも3分の1程度の乗車率。う~ん、5Aがキャンセルになったのだろうか。折角のマルス発券なのに、JRではないから予約システムが旧国鉄式なのだらうか... JR山陰本線の下り線を3分ほど進めばトロッコ嵐山。わずかの乗客を乗せた後は、自由席状態。車窓に川が見える方向に従って、進行方向左側から途中で右側に移動する。

嵯峨野観光鉄道はJR山陰本線の嵯峨(現・嵯峨嵐山)―馬堀間の線路改良(複線電化)に伴って廃止になった旧ルートを活用したもので、非電化時代に国鉄→JR山陰本線として何度か利用している区間だが、観光列車としてスピードはあまり出さず、要所で減速・停車して乗客サービス。沿線にはずっと桜が植えられていたので、来月にはさぞや見事だろうけれど、既に予約で一杯なのだろうな...

約30分掛けてトロッコ亀岡に到着。旧線区間が終わって新線と交わる手前に設けられた駅で、実際にはJR亀岡よりも馬堀の方が近いのだが、それでも徒歩で10分の連絡。保津川下りの乗船場ゆきのバスも接続していたけれど、時間がないし天気も良くないのでパス。馬堀に着いて時刻表を見たら、運転間隔が最大になるタイミングで、約30分待ち。こんなことなら上りのトロッコ列車に乗れば良かった~(T_T)

後悔しても時既に遅し、ということでようやくやって来た普通列車に乗り、二条で下車。地下鉄東西線に乗り換えて、三条京阪から京阪鴨東線で出町柳へ。叡山電鉄の一日乗車券を購入してから鞍馬行きホームへ。パノラマ列車「きらら」が出た直後だったので、目の前の単行のワンマンカーに乗り込む。京都を舞台にしたドラマだと、主人公たちが鞍馬の集落を散策していたと思ったら、次の場面ではいきなり嵐山の渡月橋を渡っていたりする。市街地を挟んだ反対側への移動だなんて、どれだけ掛かるねん~とツッコミを入れたくなるような状況を、自分で実践してしまった訳である(笑)

わざわざ鞍馬まで来た理由というのが、実は鞍馬山のケーブルカーだったりする。約10年前に鞍馬寺を訪れた時は、つづら折れを徒歩で登って、そのまま貴船神社への山道を抜けてしまったが故の再訪。渡された切符になんとなく見覚えがあるようなないような。でもその前に鞍馬を訪れたのは約20年前で、さすがに記憶があやふやなので、とりあえず乗っておくのが確実かな(^o^;)

終点の多宝塔から、山道を少し歩いて、階段を上り詰めればそこは本堂。残雪も少しあったりする。そこから奥の木の根道や魔王堂は以前訪れているので、今回はパスして集落に引き返して鞍馬温泉へ。露天風呂と内湯を利用してから、「きらら」に間に合うように駅に戻る。一旦は進行方向の一人掛けクロスシートに腰掛けたけど、折角のパノラマ車両なので、窓に面した横向きシートに着席。山間の単線区間を進むうち、さすがに疲れたのか寝入ってしまった。気が付けば終点の出町柳(汗)~まぁ、これも一つの堪能方法ということで(^^;;;

京阪四条まで出て、書店に立ち寄ってから、待ち合わせ場所で元同級生と落ち合って食事。梅田行き終電1本前の快速急行に乗り、日付が変わる直前に帰宅。