2004/07/11(日)

今回も「北遊きっぷ」を利用するつもりだったが、新千歳着限定という他社に比べてかなり厳しい条件だったので、通常の乗車券になってしまった。以前この時期の富良野線に乗ったらすし詰めだったのに懲りて早めの列車を選んだのだが、3両編成の座席の半分が埋まる程度だったので拍子抜け。時期的にはまだ少し早かったのかな。臨時駅「ラベンダー畑」は通過してしまったので、中富良野で下車して自転車を借りることに。

ファーム富田

まずは今回の主目的である「ファーム富田」へ。今でこそ富良野地方のラベンダーは重要な観光資源になっているが、合成香料に押されて採算が取れなくなったラベンダー畑を最後まで残していたのが初代オーナー、という訳でここが今の日本のラベンダーの“元祖”に相当する。早咲き種は満開になったばかりで、遅咲き種は開花寸前。一面青紫の絨毯のようになるのは満開時だが、個々の花としては開花前の姿が美しいので、両方が同時に楽しめる。今日も空全面が雲に覆われているが、幸い雨は降っていない。なるべく人が入らないよう苦労しながら撮影を続ける。以前来た時は既に一眼レフカメラを手にしていたが、撮影ペースが当時と今とではかなり違うことを実感。畑や施設をじっくり見て回るとあっという間に3時間が経過。慌てて土産を買ってから中富良野駅に戻る。

通常列車に乗って移動するつもりだったが、全車指定とばかり思い込んでいたトロッコ列車「ノロッコ」号は、3両中2両は自由席であることが駅のポスターで判明。折角なので中富良野の滞在時間を延ばすことにして、町営ラベンダー公園へ。自転車を返却してしまったことを少し後悔したが、途中坂道ありでそんなに遠くなかったのでよしとしよう。冬はスキー場となる斜面にラベンダーが~ってことは、スキーヤーは知らずしてラベンダーの上を滑っている訳やね(^^; リフトで上まで登り、下りは展望と花を楽しみつつ歩いて降りる。視界は悪くなくて向こうの山まで見渡せるが、これで青空だったらもっと良かったのにと思っても詮無いこと。長期予報のように雨が降らなかっただけでも幸運だと思わなければ。以前富良野地方を巡った時は至る所で某ひらがな5文字の歌手の声がエンドレスで流れていたのに、今回はさすがに聞かないなと思いきや、ここでは健在だった(^o^;) ♪あ~あ~あああああ~

駅に戻って「ノロッコ」に乗車。手前の臨時駅で乗客を降ろして来たのか、乗車率は3分の1程度。一般列車が「ラベンダー畑」に停車するのは来週の連休中だけのようだが、「ノロッコ」は全列車停車とのこと。わずかな乗車で終点の富良野に到着。構内で撮影を済ませてから駅前広場でバス停を探したら、夏期限定観光路線バスのチーズ工場ゆきは丁度出たところ。富田ファームゆきに乗ればワイン工場を見学出来るが、本数が少ないので30分しか滞在出来ない。歩いてゆくにはちょっと遠いし、自転車で行ったら試飲出来なくなるし、かといって何もせず過ごすのはあまりに勿体ないので、とりあえずバスに乗って、滞在が延びるなら歩くかタクシーかを選ぶことにした。根室本線と富良野線の分岐近くの山道を登ったところにあるのがワイン工場。見学施設自体はあまり大きくなかったので、ささっと巡ってささっと試飲。山葡萄入りの赤が気に入ったので衝動買いしてから、ワインハウスからの展望とラベンダーを楽しむ。飲んだ後に山道を歩き回るものだから酔いのまわること(汗) どうにか30分で収まったのでバスに乗って富良野駅に戻る。列車に乗るまでまだ時間があったので駅前を散策。そういえば昼はカロリーメートだけだったので、軽く食べておこうかなと店を探したが、入ってみようかなと思った店はいずれもカレーしかなかったのでパス。駅売店ではプリンとスナックしか売っていなかったので、スーパーでパンを買う。

石勝線開通以来~といっても20年以上経つが~富良野を通る定期特急がなくなったが、観光用に臨時特急が走っている。以前は全車指定だったのだが、今は自由席もあるのを知ってびっくり。でも車内アナウンスによるとさすがに今日は混雑しているらしいので、指定席で正解だったようだ。札幌で快速「エアポート」に乗り換え千歳へ。毎度ながら慌ただしかったかれど充実した旅だった。