2008/06/01(日)

宿を出て駅のロッカーに荷物を預けてから、南口にバス乗り場でバス停を探す。駅前広場が工事中なので、かなり大回りすることになった。鞆港ゆきのバスに乗って、終点の一つ手前の鞆の浦で下車。各資料館はまだ開館前だったので、まずは市営渡船乗り場に向かう。対岸の仙酔島までは船で約5分。仙人も酔ってしまう程美しい島というのが名前の由来なのだとか。

船着き場から国民宿舎のある田ノ浦に出て、海岸沿いの遊歩道を進もうとしたら、近年の台風による崩落のため通行止めになっていたので、展望台経由の迂回路へ。結構急な坂を登って仙人ヶ丘展望台に辿り着くと、天気が良いので空と海の青や、点在する島々や対岸の緑が鮮やかである。赤岩展望台経由で彦浦に降りる。ここから「五色岩」という5色の岩が文字通り連なる場所が近いはずなのだが、海岸沿いの遊歩道はこちら側も閉鎖されていたので行くことは出来なかった。島内地図によると、もう少し進んだ先にも展望台があるようだが、遊歩道は砂浜の中で途切れていたので、革靴ではちょっと無理かもということで元来た道を引き返す。赤岩展望台から島の中央にある大弥山展望台まで続く道が分かれていたが、山頂までは1時間近く掛かるようなので、おとなしく渡船場に向かう。

鯛飯デラックス

鞆の浦に戻って、古い街並み音残る鞆港周辺を散策。瀬戸内の潮流はこの辺りで、時間帯によってぶつかったり分かれれたりするため、古来より潮待ちの港として栄えたとのこと。鞆港のシンボルとなっている常夜燈を見てから、すぐ側にある「いろは丸展示館」へ。って、ここも坂本龍馬ゆかりの地だったんだね。海援隊(武田鉄矢じゃない方の^^;)を乗せた船が紀州藩の船と沖合で衝突し、鞆港まで曳航する途中で沈没したのだそうな。江戸時代の蔵を利用した建物の中に、沈没船からの引き上げ品などが展示されている。続いて鞆の名産・保命酒の醸造元だった商家の建物や蔵が残る「太田家住宅」を見学したところで、丁度良い時間になったので渡船場の方に戻って、開店と同時に「鯛亭」に入って名物の鯛飯を注文。

医王寺より

店を出てすぐ近くの福禅寺の対潮楼で、真正面に見える弁天島と仙酔島を眺めてから、鞆城跡経由で集落の西の外れにある医王寺へ。急坂を上り詰めた高台にあって、眺めも良いのだけれど、そこからさらに続く階段をひたすら登って太子殿まで辿り着けば、鞆港は勿論、その向こうにある仙酔島の全景まで見下ろすことが出来る。麓に降りた後は、幾つもの寺が集まっている地区を抜け、沼名前神社を経由して、鞆の浦バス停に戻って観光案内所に併設された鞆鉄道資料館を見学。

ボンネットバス

そのまま福山に戻ろうとしたら、ちょうどボンネットバスの運行時刻が近かったので、始発の鞆港まで歩いてレトロな現役車両に乗り込む。通常の路線バスと同じ運賃だが、途中鞆の浦に停まった後は終点の福山駅までノンストップ。冷房がないので夏場は大変だろうけど、今の季節は窓を開けていれば十分快適である。駅前に着いて、ガイドブックに載っていた喫茶店に行ってみたら本日貸切営業だったので、駅のすぐ側の店に入ってガトーショコラ(アイスクリーム付き)で一休憩。

元気を取り戻したところで駅の北口に出て、福山城公園へ。現在の天守閣は戦後に造り直したもので、オリジナルは空襲で焼失している。今日は朝から仙酔島の展望台、鞆城趾、医王寺などに登ったので、かなり足が疲れていたが最後のもう一がんばり。最上階から四方を展望してから駅に戻って荷物を取り出し、またしても工事中の駅前広場を大回りして空港行きのバスに乗る。帰りも一つ早い便のプレミアムクラスに空きがあったのでアップグレード。シートピッチが50インチになった改装機材は初めてで、深く腰掛けたら足を伸ばしても前の座席に届かないくらいだった。