2009/07/05(日)

門司港レトロライン

早めに宿を出て荷物を駅のロッカーに預けてから、大分ゆきの特急「ソニック」(青い方)に乗車。小倉までの所要時間は快速と大きく変わらないのだけれど、小倉・門司港までの「二枚切符」を使うと、往復乗車券よりも安い値段で特急自由席にも乗れるのである。隣のホームに国鉄色の普通列車が停まっていたが、気付いたのは発車直前だったので写真を取り損ねる。小倉で普通に乗り換えて門司港で下車し、鉄道記念館横の門司港レトロラインの始発駅に行ってみる。満席でなければ始発列車の自由席に乗って一往復することも出来たのだけど、近くの踏切の傍で走行シーンを撮影した後、付近を散策してから札幌のコンビニで予約しておいた次の列車に乗る。門司港レトロラインは今年の4月に開業したばかりの観光列車で、元貨物線を利用して九州鉄道記念館と関門海峡めかり公園の間をのんびり走る。前後を機関車に挟まれたトロッコは2両で、自由席車両は満席近かったようだが指定席車両は早い時間のせいか結構空いていた。途中、出光美術館、ノーフォーク広場に停車して、トンネルに入ると蛍光塗料で描かれた天井画が光る。起点からわずか10分で終点に到着。これで再び国内鉄道路線の乗り残しはなくなった。

関門国道トンネル

和布刈(めかり)公園には歩いて行くつもりにしていたが、駅前広場に出たら「めかり絶景バス」が停車していたので乗車。海岸沿いに進んでから山道に入り、古戦場を見ながら国民宿舎の前を経て、第二展望台で10分間の観光停車。バス停近くのウッドデッキからは関門橋が間近に、そして対岸には下関市街が見えるが、靄っているので遠くの方は霞んで見える。壇ノ浦合戦の壁画を見ながら観光ボランティアの解説を聞いたらすぐにバスに戻ることになるので、門司港側を見下ろす西側の展望台まで行く時間がなかったのが残念。レトロラインの駅まで一周25分で、列車の発着にぴったり合うようになっている。でも今日は門司港に戻らないので、駅前にある静態保存のEF30を撮影してから、海岸沿いに歩いて橋のほぼ真下にある関門国道トンネル人道入口へ。エレベーターで下に降りると、車道トンネルの真下にある人道トンネルに出る。自転車・原付の料金は20円だが、歩行者は無料である。右側通行の狭い通路には、結構多くの人がいた。一旦下ってから上りとなり、全長は約700メートル。それ程大した距離ではないけれど、蒸し暑くて風もなかったのでちょっと歩きづらかった。下関側の出口はみもすそ川公園のすぐ近く。これで関門海峡を5通りの方法(トンネル×3+橋+船)で渡ったことになる。

河豚のコース

交差点で信号待ちしていると2階建てのロンドンバスが通り掛かったので撮影。案内に従って急な坂と階段を上って、火の山ロープウェーの壇ノ浦駅へ。20分おきの定期便の改札が始まったところだったので、乗り場への階段を急ぐ。4分で火の山駅に到着してから、さらに階段を上って展望台へ。ちょうど昼時だったので2階の回転レストランに入って、折角だからと河豚(ふく)のコースを注文。店に入った時には山側で、食べているうちに壇ノ浦側に進み、そろそろ出ようかと席を立ったら目の前が会計だったりする。3階は回転しない四角い展望台になっていて、関門海峡を一望することが出来る。視界が良ければ国東半島まで見えるそうだが、残念ながら空は雲に覆われ下関市街地ですら霞んでいる。昨日と同様に今日も晴れるはずだったのに、今朝の段階で急に天気予報が“下り坂”に変わってしまったから仕方がないか。「火の山」というからには活火山かと思ってしまうけれど、古代から狼煙を上げる場所だったことに因む名前だとか。戦前は4つの砲台が設置されていたということで、その跡を見学しながら山上を回った後、ロープウェーで麓に下りる。

帰りは海岸のみもすそ川公園に立ち寄って、長州砲のレプリカや源義経・平知盛像を見てから下関駅ゆきのバスに乗る。因みにバス停の方は漢字表記で「御裳川」となっている。途中の唐戸で下車して昨年立ち寄った喫茶店でお茶するつもりだったけど、表にある旧下関英国領事館が改装工事中なのが車窓から見えたので、そのまま乗り続けて駅の少し手前で下車。展望タワーを目印に海峡メッセを目指すが、入口と反対側に出てしまったようで少し遠回りになってしまった。屋外のエスカレーターを乗継いで海峡ゆめタワーへ。前回下関に来た時には一年にたった一度の定休日だったので、一年半後に出直したという訳なのである。窓口で入場券を買って、エレベーターで展望室に上る。高さとしては火の山程ではないものの、360度全方位の展望が得られる。相変わらず視界は今ひとつだけれど、下関市街地と対岸の門司港地区までは見ることが出来る。巌流島もここからだと全貌が判る。ぐるぐると3周くらいしてからエレベーターで地上に降りて、ペデストリアンデッキを経由して下関駅まで歩く。以前は小郡(現新山口)方面から関門トンネルを通って鹿児島本線や日豊本線に直通する列車が多かったが、現在は下関-小倉(門司)の区間運転が殆どのようである。本州と九州を結ぶ優等列車も全て廃止になってしまったしね。

415系交直流電車に乗って18年ぶりに関門トンネルを通過。寝不足だったところに疲れが出て来て、わずか10分と少しの乗車でも眠りかけてしまったが、小倉到着直前に目を醒まして特急「ソニック」に乗り換える。今度は白い方の車両だった。普通列車よりも快適な座席に腰を下ろすと当然の帰結として眠ってしまい、意識の上では折尾から博多手前までワープしてしまった。博多駅のホームから駅ビル工事用のクレーンに特急列車の名前が書いてああるのが確認出来たので、「コネタ城」の“行ってみた”投稿用に撮影しておく。改札を出てロッカーの荷物を取り出してから、地下鉄で早々と空港入り。プレミアムクラスに空席があったのでカウンターで変更してから上階に向かうと、ターミナルビルの外は大雨。観光を切り上げるタイミングとしては丁度良かったのかも。

搭乗までだいぶ時間があるので、とりあえず別腹でもとケーキの美味しそうな店に入ろうかと思ったが、禁煙席がなさそうだったのでパス。次の店は分煙で和風パフェが良さそうだったが、紫蘇茶付きだったのであえなくパス。結局3軒目のセルフサービスの店でティラミスとカフェラテに落ち着く。一息ついたところで土産物屋が立ち並ぶ区画を通って、第3ターミナルのラウンジ直結保安検査場へ。地下鉄の駅からはかなり奥まった場所にあるが、第2ターミナルに比べると検査場もラウンジ内も混雑していないのが嬉しい。搭乗予定が2つのラウンジの中間ぐらいだったので、あえて新しい方のラウンジを使ってみたのだが、搭乗口変更で従来のラウンジの向こう側になったりする。到着機材の遅れで出発・到着が30分くらい遅くなったが、元から少し早めの便だったので23時前には帰宅。