飲み会の翌日に早起きして遠出するのは無茶かと思いつつ、帰ったらすぐに寝て、アラームが鳴る1分前に目が覚めたので、思ったよりも睡眠時間は確保出来た。6時過ぎのTXに乗って、中央特快に乗継ぐ。終点が近付くにつれて登山客が目立つようになったので、皆同じ方向ならバスがかなり混雑するかなと心配していたが、大半は甲府行きに乗継ぐ人達だった。高尾駅の改札を出て、コンビニで食糧を買い足してから、臨時のバスに乗り込む。通常は1時間に1本のところを、続行運転しているという事前情報があったけど、実際はピストン運転になっていた。途中で何台か折り返しの回送バスとすれ違いながら、約40分で終点の陣馬高原下に到着。
民家に咲く金木犀や秋明菊を見ながら和田峠に向かう舗道を歩き、途中から分岐する山道に入る。杉林の中を登り続け、道端の鳥兜や野菊などを愛でながら、最初の目的地である陣馬山頂に到着。今日の行程でまとめて登るのはここまで。山の名に因んだ白い馬のモニュメントがあったが、出来たのが四十数年前とほぼ同い年。天気は決して悪くないのだけれど、遠くの方は雲がかかっていたり霞んでいたりする。「富士見茶屋」という名前の店があるくらいだから、視界が良い日は間違いなく富士山が見えるのだろうけどね。
陣馬山から縦走コースに入り、奈良子峠、明王峠、底沢峠を経て堂所山へ。時間に余裕があったため、巻き道を使わずにそれぞれの山頂に立ち寄ることにしたのだけれど、東側にかなりの急斜面があったので、足を滑らさないよう慎重に下る。白沢峠を過ぎて、景信山に着いたところで昼食休憩。ここからは東側の展望が良いのだけれど、相変わらず景色は霞んでいる。中央線のトンネルが通る小仏峠を経て、城山に出ると今度は西側の眺望が得られるのだけれど、ようやく相模湖までが確認出来る程度。
一丁平から鞍部に下りて、再び坂道を上って最後の階段を登り詰めると、最終目的地である高尾山頂に辿り着く。山頂手前から急に行楽客が増え、山上広場はまるで縁日のような混雑となっていて、東に向かうメインルートは歩行者で渋滞さえ発生している。この辺りまでならケーブルカーやリフトで気軽に来られるからね。紅葉シーズンで混雑する前に来たつもりだったが、“秋晴れの連休”も人が押し寄せる理由になることを実感。薬王院から男坂を経由して蛸杉を通り過ぎると、ケーブルカー待ちの行列がかなり手前まで来ていたので、その先にあるリフト乗り場に行ってみる。こちらは行列が出来ていないと思ったら、整理券を発行していて現在70分待ちというアナウンス。高尾山口駅まで歩いて下りても40分程度ということだったので、もうひと頑張りで急坂を下り始めると、待ちきれなかったかなりの人がぞろぞろと歩いていた。前回の反省から膝が痛くならないように、飛ばしすぎないよう注意しながら歩く。今日の後半は台風で倒れた木を沢山見掛けたけれど、ここでも崖崩れが起きたようである。
高尾山口からの列車は10分おきに出ていたので、座るために一本見送る。「普通 北野ゆき」と案内されていたが、北野からはそのまま「準特急 新宿ゆき」に変わるので、終点まで乗り換えなしで約1時間。新宿駅近くでパスタ屋と喫茶店をハシゴしてから、JRとTXを乗継いで帰宅する。