夜は上野に出て、東京都立美術館で閉館時間後のプレミアム鑑賞。午後7時半~9時半の間で、各回500名限定とのこと。開催期間前に公式ページの記述を見て、慌ててコンビニに走ったらチケットを入手出来たが、それから暫くして売り切れとなったようである。入館するや、なにはともあれ「真珠の耳飾りの少女」の前に直行。それなりに人集りができていたけれど、通常の開館時間に比べれば遥かにゆったりと見られる。なにせ通常だと列にならんでも絵の前に立ち止まることは出来ないけれど、プレミアム鑑賞だと少し待てば間近からじっくり鑑賞出来るのである。暫く「真珠の首飾りの少女」を鑑賞した後、入口に戻ってオーディオガイドを借りて、下のフロアから順に見て行くが、他の作品の前はさらに空いていた。最上階まで行ったところで、一旦中断して学芸員のセミナーを聞きに行く。セミナーでは代表的な作品の解説に続いて、「真珠の耳飾りの少女」についてあれこれ。保存状態が悪く、今の価格に換算すると1万円以下で落札されたこともあるそうだけど、絵の具が一部剥落した修復前の写真は衝撃的だった。実はフェルメールの署名もちゃんと入っているのだけど、背景に埋もれてしまって光線の加減でしか見えないのだとか。
セミナー終了後は再び会場に戻り、解説を聞いた作品を見直しながら、全作品を一通り鑑賞した後、時間が許す限り「真珠の首飾りの少女」を鑑賞。そろそろ閉館時間というアナウンスと共に会場を出て、売店で目録と額縁ブローチ(どちらも料金に含まれる)を受け取ってから、カフェでスパークリングワイン(ドリンクサービス付き)を飲む。2時間あってもまだまだ足りないくらいだったけれど、普段では有り得ない程ゆったりと鑑賞できたのは何よりである。