2012/11/11(日)

秋葉原から上野に出て、公園の南側にある上野の森美術館に向かう。かなり手前でチケットの有無で行列を分けていたので、右側の“チケットあり”の方に並ぶ。到着したのが開館5分前で、意外と行列が短いと思っていたら、先がずっと長いことが程なく判明。徐々に進みながら木立をぐるっと回り込み、博物館の近くに来たと思えば小さな広場で列は何重にも折り返している。途中で列の後ろが途切れていることに気付いたが、どうやらある時点で打ち切って時間指定の入場整理券を発行していた模様。40分後にようやく入館し、解説映像を観た後、「ツタンカーメン展 ~黄金の秘宝と少年王の真実~」の展示を順に見て行く。古代エジプトの展示は大英博物館等で何度か目にしているが、一つの墳墓の様々な副葬品がずらっと並んでいるのは壮観である。惜しむらくは王の名のヒエログリフを事前に覚えていかなかったこと。カルトゥーシュで囲まれた部分だということは分かっても、構成要素が分からなかったのが残念。後から調べたところ、先に真ん中の部分を読んでから左に戻るという、かなり変則的な読み方をするらしい。なお、“ツタンカーメン”というのは初来日の時に、日本人が発音し易いように読み下したのであって、他のファラオと同じ読み方をするならば“トゥト・アンク・アメン”となる。といっても古代エジプトの文字は子音しか表記しないため、当時どのような母音を伴って発音されていたかは不明らしい。便宜上一定のルールに従って発音しているが、例えば“アメン”は“アモン”だったかもしれないそうである。

外に出て近くの国立科学博物館に行ってみたら、それ程混んでいなかったので特別展「チョコレート展」を見て行く。チョコレートが今のような形で作られるようになるまで、様々な経緯があったことを改めて知る。博物館の中のレストランは混んでいたため、地下鉄で日本橋に移動して、三越のフォートナム・メイソンで茶葉の買出しを兼ねて昼食。近くにQBハウスの店舗があったので、次の目的地に行く前に散髪を済ませておく。

地下鉄を乗り継いで乃木坂に出て、国立新美術館で開催中の「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」を見学。英国王室に次ぐ最大級の美術コレクションは、ウィーン市内にある夏の離宮で2004年以降公開されるようになったとのことだが、2005年に訪れた時はノーチェックだった。「バロック・サロン」では、絵画作品を調度品と合わせた室内装飾とし、絵の題名や作者を明示していないのが印象的。ルーベンスを筆頭とするヨーロッパ絵画を鑑賞してから駅に戻る。

夕方の銀座に出て、松坂屋の地下でショコラ・ショー(ホットチョコレート)。専用ポットに付属している棒は、単に掻き混ぜるだけでなく泡立てるのが本来の目的だったことを、今日の「チョコレート展」で知ったばかりである。予報通りに雨が降り出した中、「茶・銀座」にハシゴした後は、エノテカで2009年のボルドーを購入してから、有楽町でイタ飯で締めくくり。今日は博物館を3つ回って、散髪もして、紅茶もワインも買って~とちょっと詰め込み過ぎだったかな。