2016/11/13(日)

宿を出て高崎駅のロッカーに荷物を預けてから、信越線で横川に移動。「おぎのや」の開店時間を待って、釜飯を購入してから出発。 「碓氷峠鉄道文化むら」の近くら「アプトの道」に入り、碓氷関所跡に立ち寄ってから、旧信越本線の廃線跡を歩き始める。鉄道文化むらのトロッコ列車が走る旧下り線は、今でも現役時代の状態を保っているが、旧上り線は舗装されて遊歩道となっている。旧丸山変電所跡を通り過ぎ、「峠の湯」の手前でトロッコ列車は旧線のルートに入り、遊歩道は線路(新線ルート)の下を潜って反対側に出る。トロッコ列車は峠の湯で終点となるので、そこから先は単独で旧線ルートを辿ることになる。1893年に開通した旧線区間は、線路と線路の間にぎざぎざの付いたラックレールを敷き、機関車の歯車と噛み合わせて急勾配を登る「アプト式」が採用されていた。1963年に粘着運転方式の新線が開業し、旧線区間は廃止となったが、北陸新幹線の開業により新線区間の方も1997年に廃止になっている。

めがね橋

沿線の紅葉を楽しみながら、廃線跡を登り続ける。鉄道規格なので勾配やカーブは緩やかだけど、とても天気が良いので歩いていると暑く感じるようになる。5つのトンネルを抜けると、名所の一つ碓氷第3橋梁に出る。全長91メートル、高さ31メートルのレンガ橋で、見事なアーチが並んでいるところから「めがね橋」という通称がある。一旦遊歩道を外れ、急な階段を降りて駐車場近くから橋を見上げると、かなりの迫力。「アプトの道」のうち、ここまでの区間は2001年に完成しているが、ここから先は2012年の開通区間となる。

峠の釜飯

さらに5つのトンネルを抜けると、旧熊ノ平信号場に到着。元は駅だったのが新線開業時に信号場となっているが、今でも対向式ホームの跡が残っている。ここが「アプトの道」の終着となる折り返し点で、ベンチを見付けて持参した釜飯を食べる。周辺のトンネル跡を確認してから元来た道を戻り、めがね橋を通過して碓氷湖に立ち寄る。ダム湖の畔を一周する遊歩道があるのだけど、工事により一部通行止めとなっていたため、入口周辺のみを散策。空はどこまでも青く、赤や黄色に色付いた葉や緑のまま残る葉とのコントラストが美しい。

鉄道文化むら

帰りは碓氷峠の森公園交流館「峠の湯」を利用してから、トロッコ列車「シェルパ君」に乗車。往復券を持つ乗客が優先となったが、まだ昼過ぎだったので積み残しにはならなかった。トロッコ列車も鉄道文化むらの施設となるため、入園券とセットになった乗車券を車内で購入。午前中歩いて登った道の隣を、列車としてはゆっくりとだけど、徒歩よりは速いスピードで下る。終点の鉄道文化むらに到着して、そのまま園内を見学。旧横川運転区の敷地を利用した施設で、横川駅と線路が繋がったままになっているが、アスファルト舗装されている。碓氷峠で協調運転を行っていた189系やEF63、アプト式機関車ED42の他、懐かしの機関車や客車、気動車などが数多く展示されている屋外を回ってから、鉄道資料館に入ってジオラマ運転を見学。館内の資料も一通り見てから、閉園時間直前に外に出る。

信越線で高崎に戻り、買い物を済ませてからロッカーの荷物を取り出す。帰りはそれ程急いでいなかったので、在来線の快速「アーバン」に乗車。車内で駅弁を食べたかったので、Suicaグリーン券をモバイルで購入して、グリーン車に乗車。列車が動き出したところで、「上州牛肉弁当」と日本酒「水芭蕉」のスパークリングを開ける。終点の上野で下車して秋葉原経由で帰宅。