2017/04/09(日)

国立新美術館

朝、コンビニに立ち寄ってチケットを入手してからつくばを出て、小雨の中を六本木に向かう。桜は意外ともっていたようで、国立新美術館の並木は見事に満開だった。2つの特別展のうち、まずはムハ(ミュシャ)展から鑑賞。今回の目玉は「スラブ叙事詩」で、全作品が一度に来日している。光と影を対比させた大型作品は、プラハ市庁舎でも幾つか見たことがあるけれど、美麗なアールヌーボーのリトグラフとは雰囲気が異なってはいても、淡い色使いや人物の躍動感はムハそのもの。展示室のうち一つだけが撮影可能になっていたけど、これだけの人出では必ず写り込んでしまうので、部屋の記録を残すといった感じになる。「スラブ叙事詩」の他にも、サラ・ベルナールのポスターや、「四季」などお馴染みの作品も展示されていたが、所蔵を確認したら大半が堺市になっていた。「堺市立文化館 堺 アルフォンス・ミュシャ館」から来ていたんだね。

巨大カボチャ

館内のカフェで軽食を取ってから、草間彌生展「わが永遠の魂」へ。入口からすぐの細長い大部屋に、表題作品(連作)の大半が展示されていて、色と形の洪水が目に飛び込んで来る。こちらの大部屋も撮影可能となっていたが、“携帯電話での”という制限付き。とりあえず一通り見て回ってから、順路に従って外側を取り巻く部屋に時代順に並ぶ作品を鑑賞。再び大部屋に戻ると、「わが永遠の魂」には個別に名前があることに気付いたので、一つずつ確認しながらもう一周したけど、作品名とモチーフの関連を理解するのはなかなか難しい。メイン会場の他にも、ロビーには参加型作品の「オブリタレーションルーム」(入場券提示が必要)があり、屋外には直島にあるような巨大カボチャ(立入禁止)もあったけど、敷地内の木の幹が水玉模様になっていたのも、「木に登った水玉 2017」という作品だったのには驚く。特別展に合わせた装飾じゃなかったんだね(^^;;;

新宿御苑

美術館を出て乃木坂から千代田線に乗り、国会議事堂前で丸ノ内線に乗り換える。新宿御苑前で下車して新宿御苑の新宿門に行くと、入口で手荷物検査をしていたので何事かと思ったら、アルコール持込チェックだった。園内の桜は若干盛りを過ぎていたものの、まだまだ見頃。芝生広場だけでなく至る所に桜の木があって、一通り見て回るだけでもかなりの距離を歩くことになる。ソメイヨシノが中心だけど、色の濃さが異なる花もあってアクセントを添えている。雨は時折強まったけれど、寒くはなかったので、それもまた一興と楽しむ余裕はあった。晴れていたら青空との対比が美しいのだろうけど、そのぶん人出も多くなるだろうし。午前中に特別展を2つ見た後だったので、園内の桜のなさそうな場所や温室内はパスして、大木戸門から外に出る。

折角近くまで来たのだから、ということで「猫廼舎」で休憩してから、つくばに戻る。夜はChâteau du Tertre(ACマルゴー)の2005年を開ける。最近家で飲むのはずっと日本ワインが続いていたので、久々のボルドーとなる。十数年を経過しているので、熟成が進んだレンガ色をしていたけれど、開けた直後はまだ空気に馴染んでいない感じ。でもさすが当たり年だけあって、余韻が長くて力強い。そういえば4月に入って録音したラジオ講座を全然聞いていなかったので、夕食後にまとめて聞いたけど、さすがに半分しか消化出来なかった。来週からはこまめに聞くように心がけないと、あっという間に溜まってしまう。