2017/06/04(日)

早めに宿を出て、名残のジャカランダを楽しんでから、路線バスに乗って雲仙温泉へ。島鉄営業所で下車し、時間調整に周辺を散策してから予約していた乗合タクシーを待つ。やって来たのはマイクロバスで、温泉街を抜けて山道に入り、約20分で仁田峠に到着。仁田峠はミヤマキリシマ(別名ウンゼンツツジ)の名所で、最盛期には斜面が花の色で染まるのだけど、盛りはとうに過ぎていて辛うじて咲き残りがある程度だった。駐車場からミヤマキリシマの群落の間を通り、建物の階段を登ってようやく雲仙ロープウェイの仁田峠駅にたどり着く。所要時間わずか3分で妙見岳駅に到着し、まずは屋上の展望台から周囲の景色を眺める。天気が良いので雲仙温泉街は勿論のこと、小浜方面や島原方面が見渡せるが、天草方面は逆光で靄っている。

ミヤマキリシマ

ロープウェイの駅から少し離れた場所にも展望台があるので、階段を登って山道を歩く。標高差のせいか、山の上では咲き残っているミヤマキリシマが多くなる。途中の開けた場所からは、普賢岳とその奥の平成新山が目の前に聳える。後から出来た平成新山の方が普賢岳よりも高いことを、現地に行ってから知る。大規模噴火が終息してから二十年以上経っているが、平成新山からは今なお噴煙が上がっている。もう少し歩いた先の展望台からの眺めは、先ほどのものとは大きく変わらない。通常の観光だとロープウェイの駅に引き返すところだけど、時間にかなり余裕があったので、妙見神社を経由する登山道を歩く。特に登山の準備をしていた訳じゃないけど、コースは比較的平坦で、天気も良いので問題はないだろう。妙見山の頂上付近を通り過ぎ、「国見分れ」まで歩く。先程から見えていた国見岳の山頂付近は、ミヤマキリシマが見頃のようだったけど、ここから急に勾配がきつくなっていたので引き返す。

平成新山

ロープウェイで仁田峠に降りて、駐車場横の施設で何か軽食でもと思ったら、ソフトクリームか土産用の菓子しかなかったので、飲み物だけにしておく。平成新山を眺めたり周辺を散策したりして時間を過ごし、帰りの乗合タクシーに乗り込む。事前予約制の1日3往復で、現地滞在が1時間か3時間という選択になったので、長い方にしたのである。雲仙温泉に戻り、「山の情報館」近くの店で昼食。本日のランチのトルコライスを注文して、ここが長崎であったことを再確認。

雲仙温泉

午後は雲仙温泉の地獄めぐり。まずは泥火山から大叫喚、お糸地獄から雀地獄を経て清七地獄へ。こぢんまりしたものから、スケールの大きなものまで、様々な見所を辿りながら遊歩道を回る。一旦バス通りを渡って、旧八万地獄(月面地獄)経由で原生沼まで歩く。歴史的には、原生沼→旧八万地獄→現在の雲仙地獄へと、噴出口が移動したとのことだが、旧八万地獄は今でも地面が熱い。「かきつばた公園」というのが観光案内図にあったので、花を期待して行ってみたら、カキツバタの咲く原生沼の向かい側に整備された広場だった。因みに原生沼のカキツバタは盛りが過ぎていたものの、まだ咲き残っていた。再びバス通りを渡って、温泉神社から八万地獄へ出たところで、雲仙温泉の見どころを一通り回ったことになる。そして仕上げに温泉街の外れにある「おしどりの池」に行こうとしたら、なかなかたどり着けなかったけど、なんとか岸辺に出て撮影。鶴見岳からも見えていた青い湖水は、実は人工湖らしい。

雲仙温泉から路線バスで島原港に出て、長崎空港ゆきのバスに乗り換える。島原港を出たところで、前日に確認したジャカランダを車窓から撮影。車内で寝入ってから目覚めたら、出発時と太陽が反対側から差していたが、島原半島を半周してちょうど逆向きになっていたのである。空港までの乗車時間は合計3時間。ターミナル内のレストランで、佐世保バーガーを食べようかなと思っていたのだけど、ヘルシーメニューの島原豚と野菜のせいろ蒸しを注文。買い物を済ませてから搭乗待合室に進み、そろそろ搭乗開始かと搭乗口近くで待機していたら、機材整備のためプラス30分待たされることになる。日付が変わる前に帰宅して、シャワーを浴びてからすぐに寝たいところだったけど、髪を乾かす時間だけ待つことにする。