2022/07/13(水)

英語の"nepotism"(縁故主義)は"nephew"(甥)と同語源で、昔のローマ教皇が自分の甥を枢機卿に任命したことに由来するらしい。英語の"nephew"は、フランス語由来の"neveu"がゲルマン語由来の中英語"neve"を置き換えた(あるいはそれに合流した)もので、ラテン語のneposに近付けるため"v"の発音のまま綴りを"ph"に変えたが、綴りに引き摺られて"f"と発音するようになったのだとか。一方、イタリア語の"nipote"は、男女同形で「甥」「姪」の他、「孫」や「子孫」の意味もある。「甥」と「孫」が同じ語というのに驚いて由来を調べてみたら、なんとラテン語"nepos"の時代からその4つの意味があったらしい。

今夜のワインはLe Rosé x Giscoursの2020年。ボルドーのオー・メドック地区にあるシャトー・ジスクールが手掛けるロゼで、色は薄いけれどカベソーなので思いの外しっかりした味わい。2015年の国際線機内でLe Rosé de Giscoursを飲んでいたのだけど、写真を確認すると今と違って鮮やかなルビー色をしている。調べてみると、2019年以前は赤ワイン用のブドウを使用していたのに対し、それ以降はロゼ専用のブドウを栽培するようになって造り方も大きく変えたのだとか。