2023/01/10(火)

長い休みが終わって、今日は仕事始め〜といってもテレワークなので、初出勤はもう少し先のこと。

古典ギリシャ語の"υ"は基本的に/y/(ドイツ語の"ü"と同じく、口を尖らせて"i"を発音)の音で、/u/の音は"ου"と表記していたみたいだけど、調べてみると元は/u/や/u:/と発音していた"υ"が、古典期までに/y/や/y:/となり、元は/ou/や/o:/と発音していた"ου"が/u:/に変わったということらしい。現代フランス語でもuは/y/で、ouが/u/なのだけれど、これも調べてみたところ、ラテン語では/u/と発音されていた"u"が、古フランス語の段階で"u"のまま/y/と発音されるようになったらしい。/u/の方はそれより後に様々な音から/ou/や/o/を経て/u/になったようだけど、途中の綴りまでは分からなかった。結果的に古典ギリシャ語と現代フランス語で、"u"と"ou"に関しては同じような綴り方になっているのだけど、偶然の一致なのか、それともフランス語の綴りが決まる過程で古典ギリシャ語の影響を受けているのかは、調べた範囲では分からなかった。一方、古代教会スラブ語では、/u/の音は今のキリル文字のように"у"ではなく"оу"と綴っていたのだけど、キリル文字の成立過程からして、さすがにこれは古典ギリシャ語の影響なのだろう。