2000/10/21(土)

当初の予定では、今日トリノ入りすることになっていたのだが、期せずしてローザンヌの週末。まずはメトロ(といっても地下鉄というより限りなくケーブルカーに近い)でレマン湖岸のOuchy(ウシー)に降りて、オリンピック博物館を見学。ローザンヌはIOC(世界オリンピック委員会)の本部所在地なのである。内装工事中で、古代オリンピック関連の展示は見られなかった。へぇ、メダルのデザインに開催地の特色を出すようになったのは、そんなに昔のことじゃなかったんだ。

乗船場に行くと、丁度東に向かう船が出るところだったので、Montreux(モントルー)までの切符を買って乗船。雨こそ降っていなかったものの、昨日はくっきりと見えた対岸のアルプス連山は、雲で覆われて恰も水平線が横たわっているよう。その代わり、此岸の風景は緑と黄に赤がアクセントを添える秋色。傾斜池ゆえ、畑に見られるのは葡萄なのか。船室の子供はピカチュウの縫いぐるみを手にしていた。そういえばベルリンの宿の近くのアパートの窓にも、ピカチュウのシールが貼ってあったっけ:-)

約2時間でモントルー港に到着。ここからシヨン城まで遠くはないのだが、あまり時間もないことだし、疲れていたのでそのまま列車でローザンヌに引き返す。今度は山の手の旧市街を散策。とにかく坂の多い街だ。ヨーロッパの他の街と同様、基本的に街並みは石造り。何気ない通りにも風情を感じて、思わずカメラを向けてしまう。夕刻前に再び湖岸に出て、レマン湖の夕景―といってもやはり曇りなので、空が僅かに赤いだけ。夏時間のせいもあるが、高緯度のベルリンに比べたら、夕暮れはかなり遅い時刻。