2003/01/20(月)

JRの名古屋から新大阪までの運賃と大阪までの運賃は同額の3260円。しかし「名古屋→新大阪」の乗車券で大阪まで乗り越すと、新大阪―大阪間の160円を請求される~というのが新聞記事になっていた。“乗り越しなら差額精算”というのが一般的なルールだと思われているみたいだけれど、これはあくまでも短距離の特例だったりする。

原則としては、券面は「名古屋→新大阪」のように目的地を駅名として、乗り越しの場合はもとの目的駅からの運賃を請求することになっている。でも短距離だと煩雑になってしまうので、券面を「名古屋→1280円」と区間表記した上で、乗り越しの場合は差額精算となっているのである。この特例が適用されるのは、もとの乗車券が100キロ以内の場合と、大都市近郊区間(東京・大阪・福岡)相互発着の場合に限られている。

一方、東京・札幌などの主要都市発着の長距離乗車券も、煩雑を避けるために券面を「(区)東京都区内→(阪)大阪市内」として、JRが指定する市区内の駅は同等に扱われる。この特例が適用されるのは、主要都市中心駅から201キロ以上の場合。なので東京都区内→大阪市内だと、大阪市内ならどこで降りても差額は請求されない。

問題は大阪・名古屋が主要都市同士なのに101-200キロの間に入ってしまっていること。このため上記の特例はどちらも適用されないのである。苦情は絶えないそうであるが、旅客営業規則を変えるのは大変なので、このまま請求し続けるとのこと。幸い最近の自動券売機は、新幹線特急券と乗車券の目的地を別々に指定出来るようになったのだけれど、操作が面倒だし、同額だから大丈夫と思い込んで買ってしまったら運賃を請求されてしまう。車内で乗車券の変更を申し出れば、差額精算になるので運賃は請求されないのだけれど、そんな細かな違いまで知っている人はほとんどいないだろうし、やっぱり同額だから精算の必要なしと思っていたら、利用するはずもない。一応、差額精算タイプでない場合は、途中下車が出来るというメリットがあるけど、途中下車のシステム自体、あまり知られていないという話も.....

かくいう私も、大阪駅で一度160円を請求されたことがある(T_T)