2005/04/30(土)

宿の近くの駅から地下鉄に乗る。今日は週末なので、単純往復よりお得な一日券が朝早くても使える。アールズ・コート(Earl's Court)駅で乗換列車を待つが、やって来るのはウィンブルドン(Wimbledon)ゆきばかり。うーん、やっぱりリッチモンド(Richmond)ゆきは本数が少ないのかな。ようやく来た列車に乗って、終点一つ手前のキュー・ガーデンズ(Kew Gardens)で下車。そのまま王立植物園(Royal Botanic Gardens)まで歩いていったら、まだ門が開いていなかった。開園まで30分近くあったので、付近を散歩してみる。花の季節だけあって、家々の庭先にはカリフォルニアライラックやフジやチューッリプなど。なかなか瀟洒で閑静な住宅街かも~と思っていたら、さっきから結構飛行機の音が。そういえばこのあたりって、ヒースロー空港への進入路の真下だったっけ(^^;

開園とほぼ同時に入場。園内地図と睨めっこして、前回来た時と同様、左回りで見て回ることにした。まずはヤシ温室(Palm House)を見学してから、分類花壇(Order Beds)、ロックガーデン(Rock Garden)と順に巡ってゆく。前回来た時はあまり時間がなくて駆け足になってしまったので、今回はなるべくゆっくりと。ちょうど食堂に来たところで昼前になったので、一休み。

ブルーベル

午後からは前回未踏の区域へ。地図を頼りに、ライラック園、ツツジ園、シャクナゲ園を見に行ったが、いずれも色とりどりに花盛りで、特にシャクナゲはかなり大きな木全体に咲いていて見事だった。途中ミンカ・ハウス(Minka House)というのがあったので、何かと思って行ってみたら、竹園の中になんと日本の古い民家を移築したものだった(驚) テムズ川(River Thames)の畔に出てから、保護区域(Conservation Area)に入ると、これまでにもちらほらみられたブルーベルが、びっしりと絨毯をなしていた。今回の旅の目的の一つが、本で何度も目にしたブルーベルの実物を見ることだったので、すっかり感激(^o^)

クジャク

民俗舞踊を近くで実演中の古い別荘を見学してから、ふらふらと歩いていると、通りがかりのクジャクがね(以下略) すっかり人慣れしているようで、写真でも撮っておこうかなと~思う間に、突然羽を広げるクジャク。うぉぉ、羽を広げた実物をしかもこんな近く見られるなんてびっくり。すっかり観客サービス(?)にも慣れているのかな。さらに歩いていると、何やら人だかり。アクセントのきつい司会者の早口は、ほとんど何を言っているかわからなかったが、観客のうち2名が名乗り出て、腕に防具を取り付けた。お、何やら鳥が登場。鷹狩り~じゃなくてフクロウ狩りの実演だったんだ。でもそろそろ時間もおしてきたので、踵を返して園内巡りを続ける。

高さ50メートルで10層もある中国風の塔(Pagoda)まで行ってみたが、観賞用に作られたため、階段が急すぎて内部は非公開であるとのこと。登れないのは残念だけど、いい加減足が疲れていたので、その方が良かったという話も。その近くにある東本願寺勅旨門の模型(ロンドン博覧会用に制作)の前には枯山水があり、日本の植物がいろいろ植えられているが、ツツジが原色の赤だったので、相変わらずちょっと西洋風な日本庭園かも(^^; この辺りは前回も訪れたので、ささっと復習。ただし3つ目の温室(Temperate House)ではジャカランダがないか探してみる。南米区画で羽状複葉の木を見掛けると近寄ってみるが、ほとんどはマメ科。でもこれはもしかして、という木の名札を見たらJacaranda ovalifoliaだった。さすが世界最大の蒐集を誇る植物園、探せばちゃんと見付かった\(^_^)/

あれれ、カメラの電池がもうなくなり掛けている。今回は記録用のコンパクトフラッシュを多めに持って来たので、沢山撮れると安心していたら、150枚分くらいしか保たないだなんて。まぁ、一眼レフじゃないので、撮影時にもモニタが必要だし、レンズの出し入れやズームも電池駆動だから、消費が早いのは仕方がないにしても、ここまで早いとは思わなかった。もう大体園内を見終わるところだっただけでも、まだ幸いかな。

数枚の撮影で完全に電池がなくなったところで植物園を出ると、もう夕方前。植物園沿いに少し歩いて「メイズ・オブ・オナー(Maids of Honour)」発祥の店に入って、お茶にする。フルボディーの紅茶に、たっぷりの牛乳に、スコーン。あぁ、これぞエゲレスの紅茶。店自慢のメイズ・オブ・オナーも勿論食したが、さくさくふわふわの美味。歩き疲れた後には最高。こんなに美味しいのなら、スコーンの代わりに全部これにすればよかったかも。電池切れで写真が撮れないのが残念だが、美味しければそれでよし!?

地下鉄を乗り継いでピカデリー・サーカス(Piccadilly Circus)に出て、フォートナム・メイソン(Fortnum & Mason)に急ぐ。土曜日だからもう遅すぎるのではないかと心配したが、閉店までまだ少し余裕があったので、いろいろと紅茶を買う。イギリスはなにかと物価が高いが、フォートナム・メイソンの紅茶は日本の販売価格の半分くらいなので、これだけはとてもお得に感じるのである。混雑した地下鉄に乗って宿に戻って、今日も早めに就寝。