2007/02/25(日)

鐙瀬溶岩海岸

前回福江島に来た時は北方面と福江市内を回ったので、今回は西の方に行ってみようかと思っていたが、バスの本数が少ない上、灯台はバス停からかなり歩くらしく、天気もあまり良くなさそうだったので、行き先を南に転じる。宿を出て港まで歩き、新しくなった乗船ターミナルを見学してから、バスに乗車。鐙瀬(あぶんぜ)で下車して少し歩いて海岸に出ると、ごつごつとした溶岩の景色が広がる。遊歩道経由で展望台とビジターセンターを訪れてからバス停に戻り、道路沿いに歩いて大窄(おおさこ)を目指す。港にいた時は風が強くて少し寒さを感じるぐらいだったが、風もなく気温も上がってきたので、歩いていると上着が邪魔になってきた。

ガイドマップでは観光名所の場所が実際と少々ずれることなきにしもあらずだが、次の目的地は地図によって違う場所に印が付けられていたりする。でもさっきバスの車窓で看板を見掛けたから、ビジターセンターに掲げてあった地図の情報が、地元だし一番正確なのだろう。歩くこと20分で果たして大ツバキに無事到着。樹齢350年を超える国内最大級の椿で、最近まで4本あったのが2本になってしまったのだとか。大きい方の木は高さが10メートルを越え、赤い花をぽつりぽつりと咲かせていた。

地獄炊き

そのまま坂を上って、あちこちで菜の花の鮮やかな黄色を目にして鶯の声を聞きながら、鬼岳の麓を回って五島椿園に向かうつもりでいたのに、気が付けばショートカットに入り込んでいた。何事にもGPSはあらまほしきことなれ。まぁ、ちょうど疲れて空腹になってきたところなので、天文台の向かい側にある「四季の里」で昼食を取ることに。折角なので「地獄炊き」を注文。久しぶりに食べる五島うどんの、つるつるとした食感を楽しむ。

鬼岳より

最初は鬼岳の山裾にある展望台までで引き返す予定だったが、どうやら山頂を通って反対側に出てもそれほど時間は掛からなさそうだったので、突如として山登りモードに入る。といっても奈良の若草山のように芝に覆われた山なので、見通しが良くて登りやすい山なのだけどね。とはいえそれなりに勾配はあるので、少々息を切らしながら旧火口を囲む3つの山頂を順に回る。この辺りでは島のどこからでも目立つ山ということは、当然山の上からの見晴らしが良い訳で、薄曇りの天気でも富江湾の向こう側や、上五島に向かって連なる島々を眺めることが出来た。

1時間と少しで反対側の麓に下りると、「コンカナ王国」はすぐ近くだった。ゆっくり温泉に入って、疲れた足を休める。空港までは少し遠く、公共交通もないので、時間がなければタクシーを利用しているところだけれど、まだ余裕があったのでのびりと歩いて空港を目指す。30分くらいで滑走路脇の建物が見えてきたが、記憶にあるターミナルより随分と小さい。空港管理事務所の看板が出ていたが、ターミナルっぽい造りになっている。もしやと思って近付くと、「FUKUE AIRPORT」の文字を剥がした跡が残っていた。やっぱり昔のターミナルだったんだね。現在のターミナルは、もう少し先にある近代的なビル。カウンターで乗り継ぎ便の搭乗手続きも済ませてから、食堂で名残の五島うどん(あご出汁)。別腹用にかんころ餅を買ってから、搭乗待合室へ。

折り返し機材の到着が遅れたため、出発・到着共に10分の遅れ。福岡空港では地上係員の誘導で、外に出ることなくターミナル間を直接移動。伊丹空港まで飛んで、ラウンジで乗り継ぎの最終便を待っていると、声を掛けられてびっくり。なんと“修行中”の知り合いだった(笑) 羽田からは高速バスで帰ろうと思っていたが、道路情報を確認すると渋滞になっていたので、モノレールとJRで秋葉原へ。しかし生憎つくばゆきが出た直後で、ホームで30分待ち。やっと来たのはこれまた通過駅のほとんどない区間快速。う~みゅ、この時間帯は少々の渋滞があっても、高速バスの方が早かったりするのだろうか。でもTX開業直前に、道路工事が重なって所要3時間というのを経験したことがあるだけに、試すのは躊躇われる.....

テリー・グッドカインド「自由を求めて(真実の剣シリーズ・魔教の黙示5)」読了