2008/02/07(木)

北斎の壁画面

間際になっていろいろ飛び込んで来たので一時はどうなるかと思ったけれど、どうにか出発前に片付けておくべきことは終了。夕方前のバスに乗って成田に向かう。最終バスでも間に合わないことはなかったのだけど、途中で渋滞があったりすると大変だからね。搭乗手続の後、買い物と両替を済ませてから出国。今日は第4サテライトからの出発だったので、北ウィングとの間の通路に出来た北斎の壁画面を見学してから、ラウンジに向かう。この時間に出発するANAグループ運航便はあと1つだけだったので、4階のラウンジの中はがら空きだった。

という訳でホノルルゆきのエアージャパン運航便に搭乗。世の中には「残業の後ハワイへ向かう飛行機の中で読むページ」というものがあるらしいが、今回は“早退の後ハワイへ向かう飛行機の中”である(笑) 東向きは追い風となるが、今日は特に風が強いらしく、予定より30分短い6時間のフライトになるとのこと。かくして1回目の食事が終わった後、3時間の仮眠を経て、2回目の食事という慌ただしさになるのであった。眼下にニイハウ島とカウアイ島が見えると、ほどなく着陸態勢に入り、オアフ島のホノルル国際空港に到着。

"Wiki Wiki"という、なんだか調べごとがしたくなるような名前の連絡バスに乗って、ターミナル内を移動。さすが日本人が多く訪れるハワイだけあって、入国審査の時も西洋系の係官から日本語で話し掛けられた。さすがに複雑な単語は無理なようで、“ショクギョウヲ、エイゴデ?”と聞かれたが、それでもほとんど日本語で入国審査が済んでしまうというのには驚き。税関を経て国際線ターミナルの外に出て、荷物をガラガラ引きながら島間線ターミナルに移動し、乗り継ぎ便の搭乗手続きを済ませる。国際線ダイヤの変更で、当初予約していた便には乗継げなくなって、3時間近くの待ち時間が生じることになっていたが、追い風で到着が早まったためさらにプラス30分。日本時間の明け方に相当するため、じっとしていると眠くなってしまうので、待合室内をうろついたり、スタバのコーヒーを飲みながら眠気覚まし。アナウンスで何度も耳にする"Mahalo!"というのは、“有難う”の意味なのかな。ようやく搭乗時刻が近付いたところで、中華のデリプレートで昼食を取ってから、ペットボトルの水を売店で買っておく。

ボーイング717

ハワイアン航空の使用機材は、ボーイング717型機。通常2桁目の数字が小さい程古い機種ということになるが、これは例外的に付けられた番号で、MD-95型機がボーイング社との合併によって1997年に名前を変えたもの。尾翼近くのエンジン、2-3列の座席配置を見れば、成る程MD(マクダネル・ダグラス)機であることがよく分かる。ホノルル空港を離陸すると、左側にはワイキキビーチとダイヤモンドヘッドが間近に見られる。機内サービスは、カップに入ったトロピカルジュース。1時間足らずの飛行でハワイ島のヒロ空港に着陸。

ヒロ(Hilo)は"Big Island"と呼ばれるハワイ島東部にある最大の都市で、ハワイ州全体でもホノルルに次ぐ街であるが、観光地としては島の西部にあるカイルア・コナ(Kailua-Kona)の方が有名である。晴天率の高いコナとは対照的に、雨の多い街と聞いていたが、到着した時は雲が多いながらも陽が射していた。ヒロ空港は事前情報通り非常に開放的で、搭乗ゲートを除くターミナル内の通路には、壁や窓というものが存在しなかったりする。雨は多くても台風のような暴風はほとんどないということなのだろうか。案内に従って手荷物受取所を目指して歩いていると、いきなり制限エリアの外となり、これまた開放的な到着ロビーの一角にターンテーブルがあった。予定よりも早く到着したので、荷物を受け取ってからベンチに座って、手配しておいた送迎の車を待つ。到着直後の賑わいが一段落すると、ほとんど人がいなくなってしまったが、予定通りの時刻にやって来た車に乗り込む。ガイド氏によると昨日までのヒロは連日の大雨で、道路のあちこちが冠水するほどの異常気象だったらしい。という話を聞きながら、ほどなく海岸近くのリゾートホテルに到着。立派なロータリーを構えているが、やはり玄関の扉というものは存在しない(笑)

ヒロ湾

少し奮発してオーシャンビューの部屋を予約したので、天気が良いというのは有難い。部屋に入って早速ラナイ(ハワイのホテルではバルコニーのことをこう呼ぶらしい)に出てみると、目の前にはヒロ湾とココナツ島、そして対岸の広い裾野という景色が広がっていた。残念ながらハワイ島最高峰のマウナ・ケア(Mauna Kea)は雲の中だったが、これだけ眺めが良ければ十分である。時差の影響でかなり眠かったが、このまま寝るにはまだ早すぎるので、散歩に出掛ける。まずはすぐ近くのココナツ島(Coconut Island)へ。植物園で見たことのある樹や見慣れぬ樹が、大きく茂っている。隣にあるのがリリウオカラニ庭園(Liliuokalani Garden)。ハワイで最後の王位に就いた女王の名前を冠した日本庭園で、鳥居や太鼓橋などが配されている。続けてもう少し歩くつもりだったが、体力が続かなくなってきたので、ベンガルボダイジュ(banyan tree)の大木が立ち並ぶ通りを辿って宿に戻る。夕方までガイドブックを見ながら明日以降の計画を練ろうとしたが、やはり意識がとぎれとぎれになってしまう。外は急に雲行きが怪しくなったかと思えば、雨が降り始めてあっという間に対岸が見えなくなってしまった。5時過ぎに持参したスナックを食べてから、本格的に就寝。