2008/09/13(土)

朝5時起きして羽田に向かう。さすがにTX車内は空いていたが、JRは新幹線に乗継ぐ乗客で混雑していた。売店で軽食を購入してから、バス連絡で搭乗。久々のエア・ドゥ運航便なので、北海道産タマネギを使用したスープを注文。窓から見える景色は松島や三陸海岸、仮眠を挟んで釧路湿原。そして着陸前には屈斜路湖や美幌峠の雄大な景色が目の前にどーんと広がっていたが、ベルト着用サイン点灯後だったので、残念ながら写真を撮ることは出来なかった。

女満別空港に到着。天気は上々だが、気温は28℃もあったりする。ターミナルや屋上デッキを見学してから知床方面に向かうバスに乗車。網走、小清水、斜里を経由して、約2時間で終点のウトロ温泉バスターミナルへ。ロッカーに荷物を預けてから、知床シャトルバスに乗継ぐ。夏場は知床五湖~カムイワッカ間は自家用車乗り入れ禁止となり、観光客は知床自然センターかウトロからバスに乗ることになっている。以前はバスで行ける限界が知床大橋だったが、現在はカムイワッカまでとなっている。また、カムイワッカ湯の滝も、道路に近い一の滝以降の通行が禁止になっているとのこと。8年前に来た時は、観光バスで知床大橋と、四の滝まで行けたというのが昔語りになってしまったようだ。自然センターからマイカー客を乗せて半島を北に進み、岩尾別の谷を越え、知床五湖に着いたところで下車。レストハウスの売店で売っていた「いもだんご」で腹ごしらえを済ませ、熊よけの鈴を調達してから散策開始。

知床二湖

まずはすぐ近くにある高架式木道へ。ヒグマよけの電気柵がもうけられているので、熊出没で遊歩道が閉鎖になっている時でも、手軽に散策出来るようになっているのだが、高いところにあるぶん見晴らしが良いので、今日のように晴れていると知床連山がはっきりと見える。一湖が遠くに眺められるが、ガイドブックによると木道を近くまで延長するとのこと。レストハウスに戻って、今度は遊歩道に入る。前回訪れた時は、バスツアーの途中だったので手前の一湖と二湖だけを回るお手軽コースのみで、雨の影響で水も濁っていた上、天気が悪くて山が全く見えなかったのだが、今日は大丈夫そうである。果たして一湖は、澄んだ水が静まり返り、林や空をそのまま映し出していた。そして全周コースに入って二湖の眺めが良い場所に来ると、五湖中で最大の湖面に青い空と知床の山々が逆さ絵となっていた。この辺りまで来ると観光客の数も少なくなるとはいっても、夏場はしょっちゅう人通りがあるので、熊よけの鈴は必要なかったかもしれないが、ここは熊密度の高い知床なのだから、用心するにこしたことはない。エゾマツの林を抜け、少しずつ違う表情を見せる三湖、四湖、五湖と順に巡る。

フレペの滝

シャトルバスの本数は季節によって異なり、この時期はウトロから40分間隔で、自然センターから20分間隔となっているが、カムイワッカ方面は等間隔になっているに対して、折り返し時間の都合なのか自然センター方面は40分おきに2本がほぼ続行するダイヤとなっている。それゆえ30分以上待たされることも覚悟していたのだが、レストハウスに戻った時はちょうどバスが来る少し前だったので、先行の自然センターゆきに乗って終点で下車。自然センターの裏手から遊歩道に入ると暫くは山道が続くが、途中で原生林に囲まれた草原に出る。海岸近くには展望台があり、フレペの滝を見ることが出来る。別名「乙女の涙」と呼ばれるているが、伏流水が崖の途中から表に出て滝となり、直接海に注いでいるのである。崖の背後に原生林と知床連山がある独特の風景を暫く眺めた後、帰りは少し違う道を通って自然センターに戻る。

エゾトリカブト

今日は既に2時間以上歩いて少し疲れていたが、もうひと頑張りで国道をウトロ方面に向かって歩くこと15分。プユニ岬の近くにあるその名も「見晴橋」に立つと、眼下のオホーツク海の向こうにはウトロの港が。そして天気が良い日には阿寒の山も見ることが出来るとのことだったが、予想通りの逆光でウトロの辺りまでしか見えなかった。ここからウトロまでは坂を下って約2キロなので、そのまま進んだ方が手っ取り早いような気がしないでもなかったが、距離や高低差のことを考えて元来た道を引き返す。自然センターからウトロ温泉バスターミナルまでバスに乗り、ロッカーの荷物を取り出す。ウトロ地区の無料循環バスは午後2時半で終了なので、高台にある宿まで歩くことになる。今度は荷物も担いでいたのでちょっとしんどかったが、途中の道端にキツリフネやエゾトリカブトが咲いているのを見付けることが出来た。

宿にチェックインして、ロビーの無料有線LANでネットサーフィンしてから、温泉&食事の寛ぎモード。今日は早起きと散策でだいぶ疲れていたので、夜はさっさと就寝。