2008/10/19(日)

思いっきり9時間も熟睡してしまった。そして今日も良い天気。8時に宿を出て、近くの古い家並みを巡ってから、次の島を目指す。9時まで待てば耕三寺も開いたのだけれど、今日は他にも立寄たい所があったので、またの機会にということで。必ずしも自転車で来なくても、バスや船でも来られるからね。サンセットビーチあたりまでやって来ると、大三島の手前に小さな瓢箪島が浮いている。「ひょっこりひょうたん島」のモデルになった島という話だが、八丈島もモデルだと言っていたような。後で調べてみたら、原作者が何処をモデルにしたか明言していないため、全国のヒョウタン型の島が我こそは、と名乗りをあげているらしい(^o^;)

多々羅鳴き龍

多々羅大橋は手前から上るようになっていて、自転車は車道の左を走ることになる。斜張橋の2つの主塔は「鳴き龍」現象が起きるということで、立ち止まって車通りがなくなった時を見計らって、試しに手拍子を打ってみる。と、確かに反響が上へ上へと登ってゆくのが分かる。拍子木も備え付けてあったけれど、こちらは上手く鳴らせなかったのか、車も通ったせいもあってよく分からなかった。4年前に自転車でここを通った時は、恐らく時間がなかったせいで立ち止まらなかったのではないだろうか。あの時は午後から天気が下り坂の予報で、午前中も少しぱらついていたので、なるべく急いで渡りきろうとしていたから。

県境を越え大三島に渡って暫く海沿いを進むと、程なく大三島橋に向かう坂道となる。大三島自体は大きな島だけれど、しまなみ海道は南東部をかすめているだけである。ルートの中で唯一のアーチ橋である大三島橋を渡って、伯方島に入る。伯方島も南西部をショートカットすることになるが、名物の伯方の塩を使用したソフトクリームを忘れてはいけない、ということで今回も「マリンオアシスはかた」に立ち寄って次の橋を眺めながら小休憩。

伯方島と大島を結ぶのが「伯方・大島大橋」であるが、これは伯方橋と大島大橋の総称で、2つの橋の境目から、橋脚を支えている見近島に降りられるというからには、降りてみない訳にはいくまい。小さな無人島で海岸にはキャンプ場があったが、そこまで降りりてしまうとまた登るのが大変になるので、狼煙台のあたりからの展望を眺めてから引き返し、大島大橋を渡る。

村上水軍博物館

大島で海沿いを走るのは両端の橋の近くだけで、東側は宮窪港前の交差点を右折して内陸部にに入ることになるが、今日はまず交差点の先にある村上水軍博物館に立ち寄ることにしたのである。自転車だと平坦な3kmはすぐのはずだが、見落としたりしないよう慎重に進む~って実際に着いてみると、結構目立つ建物だった。村上水軍は中世の瀬戸内海で活躍した水軍で、能島、来島、因島の三家のうち、能島村上家の本拠地である能島がこの場所から近くにある。潮の流れに囲まれた小さな島で、航海技術がないと近寄れない場所だったそうな。

来島海峡の渦潮

宮窪港からサイクリングロードに戻って、だらだらと続く坂道を上る。峠を越して下り坂になったと思えばまたゆるやかな上り坂、と海も見えない場所をひたすら漕ぎ続けなければならないこの辺りが、ママチャリ的には一番の難所ではないだろうか。ようやく島の反対側に出たところでループ線を使った取付道を上って来島海峡大橋に入る。他の橋よりも高くなっているので、海面が遠く感じる。おや、あれは渦潮ではないだろうか。とりあえず望遠側で撮影して、後で拡大してみよう。来島海峡大橋は大島側から第一、第二と数える三連橋になっていて、武志島と馬島が境目になっているが、後者は有人島で橋上にバス停があり、エレベーターを使って島に降りられるようになっている~ということでこちらにも降りてみる。といってもエレベーターを下りたところにあるお手洗いを利用しただけだったりして(^^; 

最後の来島海峡第三大橋を渡り切って四国に入り、「サンライズ糸山」で自転車を返却。バスの時間までまだ少しあったので、来島海峡展望館まで行ってみる。こちらを先に訪れてから自転車を返すべきだったかなと気付いた時にはもう遅かったが、とりあえず快晴の空の下の海峡と、巨大な橋の風景を眺める。路線バスに乗るならすぐに引き返さねばならなかったのだけれど、その少し後に来る観光周遊バスならすぐ近くに停車するので、それを当て込んで展望台にも上ることにする。駐車場まで坂道を上り、そこから木々の間に続く階段を上り詰めたところで、さらにだめ押しのコンクリート階段。少し早足で歩いたら、足に乳酸が蓄積しているのをはっきりと感じてしまったが、景色は期待通りで今治市街の向こうまで見渡すことが出来た。

定刻より少し遅れてやってきた「高虎号」に乗って今治駅で下車し、特急「しおかぜ」で松山に出る。松山到着は15時19分。ゆっくり観光している時間はないが、何はともあれ路面電車に乗って道後温泉本館で旅の疲れを癒しておかねば。道後温泉から直通バスに乗って空港に向かう。そういえば都市伝説を具現化したポンジュースの蛇口があるのだったっけ、と探してみたが見当たらない。あれれ~とケータイで調べてみたら、どうやら期間限定だったようだ(汗) 帰りもプレミアムクラスだったので、夕食は機内で。羽田空港混雑のため管制の指示で出発が遅れたものの、羽田到着は定刻より僅かに遅れただけだった。丁度快速に乗継げるタイミングだったので、今週はつくばエクスプレスで帰宅。