2008/11/02(日)

今日は晴れるはずだったのに、急に前線が発生することになったらしくて、3時間ごとの予報は日中ずっと雨マークで、午前中は一時強く降るとのこと。となると離島に行っても景色はあまり楽しめないどころか島内移動が大変そうなので、予定を変更して本島南部を巡るバスツアーに参加することにする。バス営業所まで歩いて、チケットを購入して乗車案内を待つ。

ひめゆりの塔

今日のツアーは南部戦跡巡りということで、最初に訪れるのは那覇と豊見城の境目にある旧海軍司令部壕。戦争末期に人力で掘った壕の一部が公開されていて、作戦室などの部屋や通路がほぼ当時のまま残されているが、崩落の危険があるため壁の一部は漆喰を塗って補強してあるとのこと。那覇市街地を見下ろす丘の上にあり、到着した時には晴れていたが、見学を終えて外に出たら大雨となっていたので、慌ててバス車内に駆け込む。雨脚は次第に弱まり、豊見城から糸満に入ると赤瓦の屋根が所々に見られるようになる。本島南部を回る国道を走り、ひめゆりの塔を訪れてから、ひめゆり平和祈念資料館を見学。

摩文仁の丘より

午後から天気は回復して気温が上がり、日差しが眩しくなる。昼食休憩の後は、平和祈念公園にある平和記念堂へ。平和祈念像を擁する七角形の建物は、七つの海と七つの大陸を表すのだとか。平和祈念堂の前の階段を下りて海辺に出ると、国籍を問わず全ての戦没者の名前を刻んだ石碑が並んでいて、「平和の礎(いしじ)」と呼ばれている。沖縄戦の激戦地は晴れ渡り、崖から見下ろす海はどこまでも美しい。悲しい歴史を刻む場所にしてはあまりに穏やかで美しい風景であるが、63年前のあの日は梅雨空であったとのこと。

玉泉洞

ツアー最後の目的地は玉泉洞のあるおきなわワールド。玉泉洞を訪れるのは10年ぶり2度目となるが、その間に他の鍾乳洞を幾つか見たせいか、前回の記憶がほとんどなかったりする。天井から下がる石柱の数や、白い石やガラスのような堆積物が印象的だった。洞内に川が流れていて魚の姿を結構見掛けたが、外と繋がっている川なので洞窟特有の魚ではないらしい。鍾乳洞の見学コースの終点でエスカレーターに乗って地上に戻り、園内各施設を通って入口に戻るようになっている。熱帯フルーツ園で搾りたてのサトウキビジュースを飲んでから、伝統的家屋を復元した王国村を抜け、ハブ博物公園の横を通って外に出る。そういえば前回来たときは、ここでハブとマングースのショーを見たのだったっけ。

モノレールの駅に寄ってからバス営業所まで戻ってツアーは終了。明日は天気が良くないというのに、今はこんなに晴れているのがなんだか勿体ないような気がする。国際通りの「わしたショップ」に行って、2階の喫茶コーナーでぶくぶく茶を賞味してから宿に戻る。夜は知り合いの紹介で「手料理の店 くまのみ」へ。うりずん(四角豆)の天ぷらや、ソーメンタシヤー、ジービン(ツルムラサキ)のおひたし等の沖縄料理を楽しむ。