2009/01/25(日)

ソテツ

朝早くチェックアウトして、駅前のバス停へ。駅にコインロッカーがなかったので、荷物はそのまま持ち歩くことになる。気温は恐らく氷点下で辺りには霜が降りているが、つくばの寒い朝とあまり変わらない。定刻通りにやって来たコミュニティーバスに乗って、宮崎県最南端の都井岬を目指す。以前は宮崎駅から空港経由で都井岬まで走る特急バスがあったのだけれど、日南までの運転となったため、公共交通でのアクセスは串間駅からということになった。そしてその路線バス数年前から乗合タクシーによる代行となり、昨秋からはコミュニティーバスに変わっている。都井トンネルを潜って終点の都井岬観光ホテル前で下車し、手袋と帽子とマフラーの重装備で歩き出す。程なく馬が草を食んでいるのを遠くから見掛けたが、野生馬に近付くのは危険ということなので、望遠側で撮影するのに留めておく。観光マップを見るとバス停から灯台や神社は歩いてすぐのような感じなのだが、実はそれぞれの間を歩くと30分近く掛かるということを知ったのは、わりと直前だったりする。灯台に向かう道の途中で右に曲がり、坂道を下って歩き続けると御崎神社の入口に着く。ここはソテツ自生地としては北限とのことで、辺りには緑濃いソテツが群生していた。階段を下りて海辺に出ると、向かいの崖にある本殿を望む遙拝所があった。気温は低くても風は穏やかで、眼下の岩場には釣り人の姿がちらほらと。本殿への道はかなり険しそうだったので、そのまま灯台に向かう。

都井岬より

御崎神社から灯台まで車道沿いに歩くと30分近く掛かるが、ショートカットの遊歩道があったのでこれ幸いと進んでゆくと、細い山道の途中で猿の群れに出くわしてしまったため断念。結局元の場所に引き返して坂道を上り、分岐点からさらに上り続ける羽目になった。バスの時間が迫っていたので早足で歩いているうちに、すっかり暑くなって上着やセーターまで脱いだものだから、荷物はさらに重くなる。ようやく崖の上に建つ灯台にたどり着き、階段を上り詰めて周囲の景色を眺め渡す。東側は南郷方面に続く海岸線が青い海を抱き、西側には遠く種子島も見えている。空は雲一つない快晴で、冬でも緑濃い林との対比が鮮やかである。ゆっくり眺めを楽しんでいたいところだが、写真だけ撮ったらすぐに外に出て、小走りでバス停に戻ったのが発車5分前。思わぬところで時間を要してしまったため、ビジターセンター「うまの館」に立ち寄ることは出来なかったが、バスには間に合ったので一安心。飛行機を遅い便にしておけば2時間半後のバスに乗れたのだけど、予約変更不可運賃なのだから仕方がない。途中の串間温泉もパスして駅に直行する。

郷土料理

串間駅前のコンビニで軽食を調達してから、列車が来るのを待つ。冬型が緩んで朝よりだいぶ気温は上がったはずだが、さすがにじっとしていると風が冷たく感じる。日南線から宮崎空港線に乗り継いで、空港入りしたのが出発の約2時間前。ケータイで確認したらプレミアムクラスは「満席」となっていたので、カウンターで空席待ちを依頼したところ、機材変更によりプレミアムクラスの設定がなくなったとのこと。前方座席が広い国際線機材のB767-300ERになったのかと一瞬期待したが、A320とのことだった。いつもの店で郷土料理のセットを食べてから、土産を買い込んで搭乗待合室へ。出発は定刻通りだったが、羽田空港混雑のため到着が少し遅れ、横風滑走路経由でバス連絡となったが、特に急いでいる訳ではないので大丈夫。帰りは秋葉原の外貨ショップに立ち寄って、少しだけ両替をしておく。