2009/08/29(土)

凱旋門

最終日はチェックアウト後、荷物をフロントに預けてから街に出るつもりだったが、どこで勘違いしたのか一泊余分に予約していて、それに気付いた時にはキャンセル期限を過ぎていたので、荷物を部屋に置いたままで出掛ける。凱旋門をシャンゼリゼ側から撮影した後、地下鉄1号線に乗ってルーブル美術館(Musée du Louvre)最寄り駅で下車。地下通路を通ってナポレオンホールに出て、開館直前の順番待ちに並ぶ。ミュージアムパスがあるので、時間となったところで今日も直接入場。

ミロのヴィーナス

まずは混まないうちに有名どころをということで、リシュリュー翼(Richelieu)地階から入って、シュリー翼(Sully)地上階にある「ミロのヴィーナス(Vénus de Milo)」へ。続いてドノン翼(Denon)に入って「サモトラケのニケ(Victoire de Samothrace)」の前を経由して、1階(日米式だと2階)にある「モナ・リザ(La Joconde)」と対面。防弾ガラスで覆われ、柵が設けてある外側をさらにロープで囲っていて、他の名作に比べても格段に警備が厳しいが、絵画としては恐らく世界一有名なのだから仕方がない。改装が済んだのか以前とは違う場所に展示されていた。その後はドノン翼の絵画を順に見てから、シュリー翼とリシュリュー翼の絵画も観賞。この画風はエルグレコに似ていると思ったら、本人だったりする。フェルメールの絵も2点あるのだけど、そのうち1点は日本に貸し出し中になっていたので、昨年ミュンヘンで見た「地理学者」と対になる作品と言われている「天文学者」をとくと観賞。貸し出し中の「レースを編む女」は前回来た時に見ている可能性は高いが、その頃はフェルメールをあまり意識していなかったせいか、記憶が定かではない。

美術工芸部門

一通り絵画を見た後は、美術工芸部門に移ってナポレオン3世の居室などを見学。作品の方に目がいきがちだけれど、ルーブル自体が宮殿だったりするんだよね。そろそろ昼時かなというところで、館内のカフェに入って一休憩。夏だからとテラス席に案内されたけど、ヨーロッパは屋内禁煙の代わりに屋外は結構煙たかったりするんだけどね。中庭のガラス製ピラミッドを見下ろしながら、キッシュ・ロレーヌ(Quiche Lorraine)をボルドーの赤と一緒に。食後は古代オリエント部門に行って、前回見損ねた「ハムラビ法典(Code d'Hammurabi)」を探す。“目には目を”という条文くらいしか前知識がなかったので、人の背丈ほどもある大きな黒い石に刻まれているのを見てちょいとびっくり。その後は古代エジプトと古代ギリシャ・ローマの部門を経て、ルーブル宮殿の歴史に関する展示を見てから外に出る。まだ一部見ていないところもあるけれど、真剣に見て回ると一週間掛かると言われるくらいなので、適当なところで切り上げる。

地下鉄で宿に戻って、帰り支度を済ませてから夕方前にチェックアウト。凱旋門の反対側のバス停からエールフランスバスに乗って、空港に向かう。第2ターミナルの各停留所を回ってから第1ターミナルに停車するため空港内で結構時間が掛かったが、出発まで3時間以上あったので全然平気。搭乗手続きと出国審査を済ませて免税店に行き、定番の菓子を買ってから酒店へ。ボルドーだけで数十種類並んでいたが、お手頃価格の銘柄が主体になっている。折角だから一級シャトーとか買ってみようかなと思ったら、ビンテージ物しかなかくていずれもユーロで4桁! なんぼなんでも手が出ないので、ユーロで2桁のメドック格付け2本とブルゴーニュの1級を購入。買い物が済んだところでエレベーターで上階に行って、スターアライアンス共通ラウンジで一休み。機内食が出るのはだいぶ先のことなので、簡単に腹ごしらえ。置いてある赤ワインが、Château Labegorce Margaux 1999というAOCマルゴーなところが、さすがはフランスだね。搭乗口までかなり距離があるので、早めにラウンジを出てターミナル内を移動。しかも保安検査場は搭乗待合室の手前にあるし。

帰りは予約通りのビジネスクラス。シャルルドゴール空港を離陸して、最初の食事は牛フィレを選択。ワインは4月のロンドンゆきの機内で飲んだのと同じ、クル・ブルジョワのChâteau Haut-Canteloup 2005(AOCメドック)。いつものようにデザートと紅茶が済み次第、リクライニングを最大限に傾けて就寝。