2010/05/30(日)

宇和島城

宿から駅は少し離れていて城山の方が近かったので、開園時間に合わせて天赦園に直接行く。宇和島藩七代藩主の伊達宗紀が建造した庭園で、伊達政宗の詠んだ漢詩の一句「残躯天所赦」に因んで命名されている。敷地の3分の1を池が占め、家紋に竹が使われていることから多くの種類のタケが植えられている。フジの名所でもあるようで、特に太鼓橋の白藤が咲いたらさぞや見事なのだろう。続いてすぐ近くの宇和島市立伊達博物館に入館。宇和島藩ゆかりの品々の他、現在は幕末の3人の藩主に関する展示が行われている。そして伊達家関連施設その3は、街の真ん中に聳える城山にある宇和島城。南側の「上り立ち門」をから入って、石段と坂道を登って児童公園となっている長門丸で折り返し、雷門、三の門、二の門、櫛形門の跡を通ってやっと本丸に辿り着く。本丸の奥にある天守は国の重要文化財で、国内12ヶ所に現存するうちの1つ。中に入って急な階段を上り、最上層に出ると、周囲の街並みや山々、そして海を見渡すことが出来る。帰りは藤兵衛丸にある城山郷土館に立ち寄った後、桑折長屋門から外に出る。前回訪れた20年前はこの門を出入りしたから、この辺りは何となく記憶に残っている。駅に着いたところで次の列車まで1時間近くもあったので、駅前の店で昼食を取ってから特急「宇和海」に乗車。

卯之町

宇和島を出て最初に停車する卯之町で下車。駅のロッカーに荷物を預け、江戸の面影を残す町並みを散策。旧街道に沿って端まで歩いた後、宇和民具館と開明学校を続けて見学。民芸館は郷土の民芸品や昭和の懐かしい品々などを展示していて、旧街道に面した商家の内部も公開されている。開明学校の方は明治初期の小学校舎を移築したもので、内部には昔の教科書や教材が所狭しと並んでいた。次の目的地は少し離れた場所にあり、案内標識に従って歩くと道は途中から坂となり、高台に一際目立つ木造建築が見えてくる。それが昭和初期の小学校校舎(移築)を利用した宇和米博物館で、109メートルの直線廊下が印象的である。ここでは“Z-1”と題した、ぞうきん掛けレースが行われるのだとか。駅に戻って荷物を取り出してから、再び「宇和海」に乗って松山に向かう。編成は2両しかなかったので、途中から立ち客も出た。

道後温泉本館

松山駅前から伊予鉄市内線で伊予市駅に移動し、駅近くの大型書店でビジョルドの新刊を購入。帰りの機内と車内で読む本を確保出来たところで、市内電車で道後温泉へ。松山まで来たのならやっぱり~ということで道後温泉本館の「神の湯」1階を利用。空港ゆきのリムジンバスも、道後温泉駅前が始発なので、帰りの移動も楽である。バスの時間まで少しあったので、近くの売店を覗いてみたら、ゆかりの地でもないのに龍馬グッズが沢山。大河ドラマ効果なのだろうけど、そのうち“ご当地龍馬”が発売されたりするのだろうか。空港到着後は、鯛茶漬けを食べてから土産を買って、保安検査場に進む。ラウンジで休憩した後、そろそろ時間かなと搭乗口に行くと、羽田空港混雑のため出発が10分遅れるとのアナウンス。滑走路の手前でも少し待たされたが、羽田にはほぼ定刻通りの到着。

そのままモノレールに乗っても、羽田で30分後の高速バスを待っても、つくば到着があまり変わらないという微妙なタイミングだったが、それ程荷物があるわけではないので、鉄道を乗り継いで帰宅。つくばで外に出るとかなり肌寒かったが、週末の関東は気温が低めだったらしい。