朝起きて運転状況を確認したら新幹線は平常通りだったので、予定通り出掛ける。秋葉原で切符を受け取り、東京からひさびさの「こだま」に乗車。この頃は700系での運転も珍しくないのかな。熱海で途中下車して、坂道と階段を下って海岸近くにある「お宮緑地」へ。国道132号線とサンビーチに挟まれた細長い緑地で、「寛一・お宮の像」や「お宮の松(二代目)」が観光名所となっているが、今日の目的はその少し先にあるジャカランダの大木。咲いているのは木の一部だけだったが、見頃を迎えていたようである。緑地内にはジャカランダの若木もあったが、まだ花は咲いていなかった。国道を進んだ先にもジャカランダ並木があるので行ってみると、殆どの木に花が咲いていて、中には木の大部分を覆い尽くしているものもあった。全く花が咲いていなかった7年前と比べると、かなり成長したものである。駅は高台にあるので、帰りは階段と坂をひたすら上ることになる。駅弁を買って新幹線ホームに上がり、次の列車が来るまでベンチに座って休憩。
自由席なので念のため先頭車に乗ったら、さすがにこの時間だとかなり空いていた。発車後すぐに「天城峠の釜飯」を食べる。プラスチック容器だと軽くて扱いやすいのだけど、やっぱりちょっと風情が足りないかも。今度は静岡で途中下車して、駅前にある宝泰寺に向かう。訪れるのは6年ぶりの3回目で、中庭にあるジャカランダの大木は今年も見事に咲いていた。南米原産の木ではあるが、落ち着いた青紫色は日本庭園にも難なく溶け込んでいる。中庭に面した縁側から暫く眺めてから駅に戻る。1時間に1本の「ひかり」が混んでいたら、見送って後続の「こだま」にしようと考えていたが、先頭車は意外と空いていたのでそのまま乗車。寝不足気味だったので、車内で少し仮眠。
京都には3時前に到着したので、そのまま駅前の宿にチェックインして、ネットサーフィンをしながら部屋で休憩。夕方、バスで出町柳に移動し、事前に調べておいたワインバーを探す。地図に載っていない路地に入ったりして少し迷ったが、開店直後に到着。グラスワインは赤白5種類ずつくらいあったけど、ボルドーはなかったので時節柄(?)南ア産を選択。食事のメインはレバノン料理の牛肉と豆のトマト煮込み。評判通り、リーズナブルに料理とワインを楽しむことが出来た。
夜になっても雨は降っていなかったので、食後の運動も兼ねて哲学の道まで歩く。例年だと蛍の見頃は北の方に移っている頃だけど、今年は季節が全体的に遅れ進行だから近い方にしたのである。今夜はワールドカップのため、出歩いている人も少なそうだったし。学生時代の懐かしの界隈を通り過ぎて銀閣寺道から哲学の道に入ると、疎水沿いの遊歩道は桜並木保護のため立入禁止になっていので、舗道を歩きながら橋のところで疎水をのぞき込む。暫く歩いても蛍は見付からず、今年はもう終わったのかと思い始めた頃、仄かに瞬く光がぽつりぽつりと現れる。全部で5匹以上見掛けたが、かなり離れた場所に散らばっていたので、三脚はあっても撮影は断念。もっと南に行けばもっと見付かるのかもしれないけれど、哲学の道は若王子まで1km以上も続いているので、浄土寺あたりで一旦少なくなったところで、元来た道を引き返してバスで宿に戻る。後から聞いたところによると、もっと北の松ヶ崎辺りには沢山飛んでいたみたいなので、やっぱり季節の問題だったようである。