2011/04/03(日)

今日は天気が悪いようなら緑化フェアに行こうかなとも思っていたけれど、曇りとはいえ厚い雨雲に覆われる訳でもなさそうだったので、昨日のうちに定期観光バスを予約。という訳で鹿児島中央駅で荷物を預けてから、真っ赤な車体のバスに乗車。高見橋、天文館を経て西郷隆盛像や西郷洞窟等を車窓見学した後、城山展望所で下車見学。2年前に来た時には桜島は雲に覆われて一部しか見えなかったけれど、今朝は予定外の晴天で、逆光で靄っているものの島全体が見えている。このぶんだと午後まで桜島が隠れることはなさそう。

黒神埋没鳥居

城山を降りた後は鹿児島港から、バスごとフェリーに乗船。案内に従って客室甲板に上り、最前方で次第に近付く桜島を眺めていたが、所要時間は僅か15分。しかも到着直前にバス車内に戻ることになっていたので、結構慌ただしくなる。桜島港に上陸したバスは北側の外周道路を走り、港の反対側にある黒神地区へ。黒神中学校の隣にある埋没鳥居は、大正噴火の際の火山灰で一部を残して埋まったもので、元は3メートルの高さだったそうである。昨年から火山活動が活発化していて、今日も南だけから噴煙が上がっているが、麓から直接火口付近を見られるのは東側からだけらしい。といっても1月末に喜界島に行く途中、上空から噴火口と噴煙を見下ろしているのだけどね。

有村溶岩展望所より

大正噴火で大隅半島と陸続きになった場所を過ぎるた辺りにあるのが、有村溶岩展望所である。その名の通り、大正溶岩の中に遊歩道や展望台が設けられている。噴煙を上げる山の麓は、一面緑に覆われているように見えるが、木々は疎らでごつごつとした岩がその下にあるのが分かる。目に見える程の降灰はないものの、時折灰が目に入り、口の中もじゃりじゃりして来る。滞在時間があまり長くなかったので、駆け足で展望台を巡って駐車場に戻る。二十年前にフェリーと路線バスを乗り継いで来た時には、噴火に伴う地鳴りが聞こえたのだけど、今回は風向きのせいかあるいは火山活動の種類が違うのか、それらしい音は聞こえなかった。

桜島観光の締め括りは、西側にある標高373メートルにある湯之平展望所。火山周辺は立入禁止区域となっているため、島内で訪問可能な場所としては最も高く南岳に近付くことが出来る。反対側に目を転じれば、錦江湾の向こうに鹿児島市街地を擁する薩摩半島が横たわっている。遠くが霞んでいるため開聞岳は見えなかったものの、霧島連山はかろうじて見分けることが出来た。桜島港に降りてフェリーに乗船し、帰りはバス車内に留まったまま鹿児島港に戻る。

仙巌園と桜島

鹿児島港から東に向かい、仙巌園(磯庭園)で下車。ここも前回来た時は借景となる桜島の一部しか見えなかったけが、今日は雄大な全像が見えている。晴れていたのは午前中の一時だけで、午後から曇りとなり海上には相変わらず霧が残っているけれど、景色を想像するしかなかった前回に比べれば遙かに条件が良い。庭園主要部を一通り見学した後は、園内の食堂で郷土料理の昼食。集合時間まで自由見学となったので、サクラやシャクヤクなどの花を楽しみながら庭園を巡り、名物の両棒(ぢゃんぼ)餅で一服。最後に「維新ふるさと館」を見学したところでツアーは終了となり、鹿児島中央駅でバスを降りる。

高速バスで鹿児島空港に移動し、屋上デッキで時間調整してから夕食(鶏飯)。羽田には予定よりも早く到着したけれど、荷物が多かったので45分待って高速バスに乗車。途中の工事渋滞のため遅れたけれど、日付が変わる前に帰宅。