2011/05/02(月)

今日もサン・シャルル駅まで歩いて、券売機で乗車券を購入。昨日と大体同じ時間にしておいたが、行きは昨日と同じ列車が選択肢に現れなかったので、代わりに選んだのがボルドーゆきの長距離列車Téoz。全席指定なので、モニタで発車番線が告知されてから指定の号車に乗り込んだが、車内照明が入っていなくて座席番号も電光表示されていない。これではどこに座ったらいいか分からないので、乗客は適当な場所に腰を掛け、発車前になって明かりが灯ったところで車内大移動となる。TGVに次ぐ速達列車なので、今日の目的地であるアルル(Arles)までは無停車。

円形闘技場

駅前広場を出て円形のラマルティーヌ広場(Place Lamartine)まで歩き、ローヌの河岸に寄ってからカヴァルリ門(Porte de le Cavalerie)を通る。昨日訪れたアヴィニョンは、今でも城壁が旧市街を完全に取り囲んでいるが、アルルの城壁は北側と南東側の一部が残っているのみである。こちらの旧市街には大きな通りはなく、細い道をそのまま進み続けると円形競技場(Amphithéâtre)の前に出る。外壁の一部がシートで覆われているので、撮影は別の角度からした方が良さそう。昨年見学した本家ローマのコロッセオに比べると小規模だけど、こちらは現役の劇場として使用されているので、アリーナも整備されている。また、客席を増設するため、かなりの部分に足場が組まれ仮設席が設けられているので、古代遺跡にいるのか工事現場にいるのか分からなくなりそうな雰囲気。四方にある塔の一つは登れるようになっていたので、最上段からさらに階段を上ってアルルの街並みを見下ろす。

ウサギのグリル

続いて広場を挟んで闘技場の反対側にある古代劇場(Théâtre Antique)を見学。こちらもギリシャで見たエピダヴロス遺跡に比べれば規模は小さいが、中心の丸石の上に立つと僅かな音が劇場中に反響しているのが分かる。客席や周辺施設の遺跡を一通り見て回った後は、旧市街の細い路地を通ってローヌ河畔まで往復。レピュブリック広場(Place de la République)広場にも行って時間調整をし、ちょうど正午になったところで、フォーロム広場(Place du Forum)の近くにある店に入って昼食。前菜はプロヴァンス風ガスパチョ(Gaspacho Provençal)で、主菜はウサギのグリル。ワインは昨日と同じくコートデュローヌの赤をカラフェで。デザートはクレーム・ブリュレ(Crême Brûlée)で、プロヴァンスらしくラベンダーで香り付けがしてあった(^o^)

サントロフィーム回廊

トランクターユ橋(Pont de Trinquetaille)橋でローヌ川の対岸に渡ってから旧市街に戻り、レピュブリック広場に面したサン・トロフィーム回廊(Cloître Saint-Tropime)へ。彫刻の施された回廊や上階を巡ってから外に出て、ゴッホゆかりの施設に行こうとしたら見付からなかったので、夏の庭園(Jardin d'Eté)を経て南東側の城壁やムルグの塔(Tour des Mourgues)を見て回る。再びレピュブリック広場に戻り、ようやく正面側が順光条件になったサン・トロフィーム教会(Eglise Saint-Trophime)を訪れる。そろそろ駅に向かった方が良い頃になったので、円形競技場の反対側を回って、マジョール教会(Eglise de la Major)の近くからの景色を見た後、カヴァルリ門経由で駅に戻る。世界遺産「アルルのローマ遺跡とロマネスク様式建造物群」に登録されている建物は他にもあったけれど、のんびりと回ればこんなものだろう。昨日のアルルは牧童祭(Fête des Gardians)の日だったので、民族衣装を着た“アルルの女”も見られたのだろうけど、円形闘技場等の施設は全て休みとなるのでアヴィニョンに行ったのである。帰りの列車は今日も臨時停車があったので、マルセイユ到着時刻は昨日と同じ。やはり今日も駅構内で軽食を調達して帰る。