早めに宿を出て市電で鹿児島中央駅に移動し、ロッカーに荷物を預けてから、黄色い車体の指宿枕崎線の快速「なのはな」に乗車。快速と言っても郊外の5駅を通過するだけで、停車駅の方がずっと多かったりする。乗用車が踏切に立ち往生した影響で、上り列車が軒並み遅れていて、下り列車も何度も行き違い待ちのための停車時間が長くなり、結局10分近く遅れて指宿に到着。
駅から少し歩いて、「砂楽」で久しぶりに砂蒸し風呂。バスの都合上滞在時間は短めになったが、次の目的地まで会館前から直通だったので、駅まで歩いて戻る必要はなかった。指宿駅前に出たバスは線路沿いに北上し、喜入から山越えの道に入って知覧に向かう。特攻観音入口で下車して、旧飛行場跡のグラウンドに隣接した知覧特攻平和会館を見学した後、バスで武家屋敷入口に移動。最寄りの販売所で庭園入場券を購入してから、武家屋敷街の通りを歩く。昼食を取っていなかったので、中央部にある二ツ屋で茶菓子の看板に誘われて、知覧茶と一緒に「あくもち(灰汁餅)」を食べながら縁側で休憩。人心地ついたところで、一旦通りの南端まで行ってから散策再開。両側に並ぶ家の生け垣が、一部上方に向かって波打っているのが不思議だったが、庭園に入ってみるとそれは借景の山の延長として、山並みを形作っているのであった。南から順に7つのそれぞれに個性的な庭園を巡り、北端から橋を渡ってバス通りに戻る。近くの山には城跡があり公園になっていたが、時間がなかったので山登りは止めておく。
道端の英国式庭園と2階建てバスを見ながら「薩摩英国館」へ。知覧の里に英国とは唐突な感じがするが、薩摩と英国は歴史的な繋がりがあって、茶の産地では紅茶用の品種も栽培しているからなのか。店内の紅茶関連の展示を見てから、午後2時半になったところで併設のティールームに入る。昼食を取らなかったのは、この時間から始まるアフタヌーンティーに備えていたからに他ならない。準備に少し時間を要するということで、展示室奥の資料館にある生麦事件や薩英戦争を報じた当時の英国の新聞記事等を見学。席に戻っていよいよお待ちかねのアフタヌーンティー。茶葉は折角なので国産の「べにふうき」を選択。アッサム系なのでミルクに合うとのこと。売店でミンスパイを売っていたので、会計の時に一緒に買ってしまいそうになったが、さらに日持ちのするショートビスケットにしておく。
バスで鹿児島中央駅に直接戻り、荷物を取り出してからバスで空港入り。帰りもプレミアムクラスに変更してから、買い物を済ませてラウンジで待機。那覇空港に続き、鹿児島空港のラウンジも明日から改装に入るとのこと。羽田到着は9時過ぎで、ちょうど秋葉原からの快速に間に合う時間だったので、鉄道を利用して帰宅。