2012/01/09(月)

大島紬村

今日もずっと曇りの予報だったが、宿を出る頃になっても断続的に小雨が降っていた。フリーパスを利用して一旦空港入りし、荷物をロッカーに預けてから、バスで3分の1ほど引き返す。空港のある旧笠利村は飛び地合併で奄美市となったが、この辺りは間に挟まれた龍郷(たつごう)町である。バス停から少し歩いて大島紬村に向かい、受付で入場料を払うと程なく係員による案内が始まる。全国的に知られる織物は、絹糸をシャリンバイで染めた後、酸化鉄を含む泥と反応させて黒く仕上げ、染める前に木綿糸で絞っておいた場所に筆で着色した糸を用いるとのこと。縦糸と横糸の双方の同じ場所を着色するため、表裏どちらにも同じ十字形の微細模様が現れるのだが、綿密な設計と確実な着色と織り上げる際の微調整が必要なので、1つの反物を仕上げるのに1年近くを要するのだとか。解説を聞きながら実演中の泥池や染色場、機織場を見学した後、売店に出たところで見学は終了。ハンカチや名刺入れのような小物なら値段も手頃かな~と商品を見ていたら、気に入った柄のネクタイがあったので衝動買い(^o^) 帰りのバスを待っていたら小雨が降り出したが、木の下に立っていれば殆ど濡れずに済んだ。

奄美パーク

空港の手前の「奄美パーク」で下車して、まずは「奄美の郷」から見学。ちょうど「奄美シアター」でビデオが始まる時間だったので、奄美の紹介映像を鑑賞。やっぱり晴れていれば、このくらい景色が綺麗なんだね。空腹になったところで2階にある食堂で昼食。3度目となってしまうが、今回も鶏飯を選択。食後は1階に降りて、自然や文化に関する展示を見学。祭祀を司る女性のことを「ノロ」と呼ぶのは沖縄と同じだが、奄美では集落のことを「シマ」と呼ぶので、島唄とは本来“(奄美地方の)集落(固有)の歌”という意味だったらしい。最近では沖縄民謡のことまで島唄と呼ぶようになっているからややこしい。奄美群島の各島を紹介したパネルを一通り見てから、屋外に出て展望台に向かう。奄美パークは旧空港の跡地を利用しているが、旧滑走路の一部が残っている。その傍に建つ展望台は一瞬、旧管制塔を再利用したものかと思ったが、雰囲気が少し似ているだけで形状が全然違うので、観光用に新設したものなのだろう。エレベーターで展望室に上り、周囲の景色を見渡してから園内にある田中一村記念美術館へ。晩年を奄美大島で過ごした不遇の画家で、紹介映像を見た後、館内の作品を鑑賞してから、美術館横の庭園を回る。園内滞在中に雨が何度か降ったり止んだりしていたが、外に出る頃には上がっていて暫く降りそうな気配はなかったので、40分後のバスを待たずに直接空港まで30分近く歩く。

B787-8

空港に到着し、2階にあるファミレスでケーキセット。窓からは滑走路越しに少し霞んだ喜界島が見える。ここからだと奄美-喜界間の短距離線の離陸から着陸まで、一部始終を眺められるらしいが、今日は天気が良くないしその時間に居合わせた訳でもない。売店で土産を買い、ロビーの無線LANでネットしてから、搭乗待合室へ。帰りの機材はさらに小型のSAAB340B。今度は上昇中に寝入ってしまったが、上空では沈み掛けの太陽と、昇り始めた月を同時に見ることが出来た。鹿児島空港に到着後、乗継ぎ便の会社が変わるため搭乗口で手続きを済ませる。出発まで時間があったので、売店で空弁(枕崎の鰹飯)を買って食べる。鹿児島空港もラウンジ工事中のため、出発まで少々暇を持て余す。羽田に到着すると、隣のゲートにB787が停まっていたので、ターミナルから撮影。今まで遭遇した中で撮影条件としては一番だったけど、機体の一部が作業車に隠されていたのがちと残念。TXの快速に間に合う時間だったので、鉄道を乗継いで帰宅。