2012/05/04(金)

信太宿の野田藤

早めに宿を出て、JRに乗って大阪で環状線に乗り換える。ホームは多くの城郭でごった返していたが、殆どの人の目的地はユニバーサルシティで、関空・紀州路快速は程々の混雑だった。天王寺から阪和線に入り、日根野で関西空港ゆきを切り離し、約1時間の乗車で和泉砂川に到着。駅前から続く薄紫色の幟を辿り、旧街道に入って暫く歩くと、道沿いに広がる藤の花と朝から訪れている人々が見えて来る。ここが今朝の目的地である「信太宿の野田藤」である。旧街道に直交する路地全体を覆う藤棚には、びっしりと花が咲いている。例年だと連休前半で見頃が終わってしまうらしいが、今年は桜と同様に開花が遅れたため、連休後半でも間に合ったのである。少し盛りが過ぎているものの、藤は房の上から下へと順次咲いていくため、下から見上げると先端まで開いているので見事である。紫の天蓋の下を進み、路地の反対側にある梯子を上って見晴し台に出ると、藤棚を見下ろすことが出来るが、やはり上から見ると咲き終わった部分ばかりが目立つことになる。路地に面した家の庭を公開していたが、実はその家の門を入ったところにあるのが、付近一体に広がる藤棚の大本となる幹である。1株で3万房以上の花を咲かせるのだとか。石庭に覆い被さる藤の他、枝垂れ桜やアジサイ等があり、年中花が絶えない庭なのだろう。近くにあるはずの宿場町時代の建物は見付からなかったので、駅に引き返して大阪市内に戻る。

大阪駅で下車して、水で時刻の数字を表示する時計を見てから、大阪ターミナルビル(旧「アクティ大阪」)の高層階にある店で、メキシカンな昼食。セットメニューを頼んだら、豆ペーストが美味だった。屋上テラスに出て南方向を眺めた後は、エノテカ大阪店でワインテイスティング。赤のみの5種類で、産地はフランス、イタリア、オーストラリア、アルゼンチンとチリ。昨年現地を訪れたChâteau Dauzac(ACマルゴー)があったので、それが最も好みなのは言うまでもないけれど、オーストラリアのシラーズも値段の割に香り高くて美味しかった。15%割引券を貰ったので、2009年のボルドーを買おうと思ったら、こちらにもChâteau Brane-Cantenac(ACマルゴー)があったので、1本買っておく。15%で買えることが事前に分かっていれば、先日定価で買う必要はなかったのかもしれないけど、7.5%で2本買えたということで(^o^)

リンゴのスフレ

曾根崎のスフレ専門店で焼き立ての林檎スフレを食べてから、中之島に移動して東洋陶磁美術館で開館30周年記念特別展: 「国立マイセン磁器美術館所蔵 マイセン磁器の300年」を鑑賞。東洋の陶磁器を真似て開発したということくらいは知っていたが、時代順に並んでいるとその変化が分かって面白い。入館したのが遅くて、特別展だけで閉館時間近くになってしまったので、最短経路で常設展を通り抜けて退館。折角ここまで来たのだからと、夕食代わりに北浜レトロでアフタヌーンティー。白桃のタルトは品切れになっていたので、ベリーのタルトで。店を出る頃には既に暗くなっていたので、淀屋橋まで歩いて地下鉄で宿に戻る。