小雨の中、満員の送迎バスに乗って羽田入り。短時間になってしまうけど、ラウンジで休憩してからバス搭乗口に向かう。離陸後、北に向かうにつれ雲が少なくなり、定刻より10分早くとかち帯広空港に到着すると快晴だった。空港連絡バスに乗り、最初のバス停である幸福で下車。すぐ近くに旧国鉄広尾線幸福駅の跡があり、現在は交通公園として整備されている。プラットホームや駅名標、線路等は当時のまま残り、静態保存のキハ22の内部にも入れるようになっている。サボが「特急」となっているのがお茶目。昨年建て替えられたばかりの駅舎には、名刺や写真などがびっしりと貼られている。バスの時間が近付いたところで、国道の停留所まで歩く。
路線バスで帯広駅前に出て、六花亭本店で早めの昼食を取る。夏季限定のかき氷にも惹かれたけど、順当にピザとコーヒーを注文。食後は駅前で時間つぶししてから、予約していた定期観光バスに乗車。寝不足だったので車内で意識を飛ばしつつ、最初の目的地である「紫竹ガーデン」に到着。公共交通で訪れるのは無理な場所だけど、夏場に運行される定期観光バスなら来ることが可能なのである。個人所有のイギリス式庭園で、園内にはペチュニア、アゲラータム、ルドベキアなど、色とりどりの花が咲き乱れ、雲一つない青空の下、外国のような風景が広がっている。気温は25℃を越えて日差しが暑く感じるけど、湿度は高くないので過ごし辛い訳ではない。夢中になって写真を撮りつつ、「花の径」「パレット花壇」「宿根ボーダーガーデン」など園内を一巡りしてから、集合時間の少し前にバスに戻る。
札内川を渡って中札内村に入り、「六花の森」を訪れる。六花亭による自然庭園で、こちらは地元に自生する野草のみとなっている。ハマナスの咲き残りや、エゾリンドウ、エゾトリカブトなどが開花中。ここには六花亭の包装紙の花が全て揃っているとのことだが、当然のことながら開花時期に差があるため、同日にすべてを見られる訳ではない。園内にはクロアチアから移築した古民家群があり、絵画や写真の展示室となっている。そのうちの一つに、六花亭包装紙の原画が展示されている。思ったよりも見どころが多いので、時間配分を考慮しながら一回り。道の駅「なかさつない」に立寄った後、帯広駅前に戻ったところでバスを降りる。
宿にチェックインして、すぐ近くの豚丼発祥の店「ぱんちょう」へ。5時過ぎに通りかかった時は列がなかったけど、5時半だと再び列が出来始めていた。そういえば夕方になって浴衣姿が目立つなと思っていたら、十勝川花火大会の日だということを宿のイベント情報で知る。これは行くしかない、ということで20分歩いて河川敷の会場へ。花火大会自体が10年ぶりくらいになるのけど、大玉が開いたら五芒星が出て来るとか、コンピュータ制御で打ち上げるとか、いろいろ進化していることを実感 。造形花火には、「風車」「すいか」「タヌキ」「ABCDE」など意外なものも。土手の上の方で見ていたので、最後まで見た後でも、それ程混雑に巻き込まれずに会場を出ることが出来た。