2017/04/30(日)

日曜日は朝食の開始時間が少し遅いので、出掛ける準備を済ませてから会場に行って、部屋に戻って休憩する間もなく外出。地下鉄の乗り換えがあるので、時間に余裕を持たせたら、結構早くパディントンに着いてしまったので、乗り場案内が出るまで構内で待機。10分くらい前になってようやく表示された番線に行くと、指定された号車はホームの先の方だった。

羊のスープ

パディントンを出て西に向かい、レディング(Reading)、スウィンドン(Swindon)、ブリストル・パークウェイ(Bristol Parkway)の順に停車。そこからセヴァーン川(River Severn)を渡ると、イングランド(England)を出てウェールズ(Wales)に入るが、鉄道はトンネルで潜るので車窓からは分かりづらい。ウェールズ最初の停車駅はニューポート(Newport)だが、駅名標はウェールズ語が併記されている。そして出発から約2時間で、今日の目的地のカーディフ中央(Cardiff Central)に到着。こちらの駅名標も2言語表記だけど、ウェールズ語でカーディフは"Caerdidd"と綴り、“カイルディーズ”と発音するらしい。中央駅は旧市街の外れにあるので、ハイストリート(High Street)に出て500メートルも歩けば、カーディフ城(Cardiff Castle)はすぐ目の前。昼前になっていたので、アーケード街の店で腹ごしらえ。やっぱり地元料理ということで、羊のスープ(Cawl)とサイダー(リンゴ酒)を注文。

カーディフ城

食後はカーディフ城に入り、ガイドツアーを申し込んだら1時間後になったので、先に場内の主だった場所を見て回る。歴史的にはローマ帝国時代まで遡り、正方形の城壁は古代ローマ時代の石積みの延長として築かれている他、北門や中庭を横切る壁は当時のものを復元している。敷地の一部は小高い丘になっていて、その頂には中世ノルマン時代の要塞が残っている。急な階段を登って、さらに要塞の上階まで登ると、カーディフ市街地を見渡すことが出来る。近世以降の居住区画を見学しているうちに時間が近付いて来たので受付に戻り、ガイドツアーの集合場所に向かう。大広間や食堂、図書室などは自由見学でも入れるけれど、子供部屋や寝室、屋上庭園などガイドツアーでないと見られない場所もある。約1時間でツアーは終了。他にも時計塔を訪れるツアーもあったのだけど、城以外が見られなくなってしまうのでパス。

ウェールズ国立博物館

今日のカーディフはどんよりと曇って、肌寒くなっている。城を出て市庁舎(Cardiff City Hall)方面に向かって歩いていると、雨がぱらついてきたけど傘を使う程でもなく、そのままウェールズ国立博物館(National Museum Wales)に入る。英語では博物館と美術館を厳密に区別しないけど、ここも地上階は自然科学部門で、上の階が美術部門になっている。絵画部門はウェールズやイングランドの作品の他、モネ、マネ、ルノワール、セザンヌ、ゴッホなど印象派作品や、レンブラントやルーベンスなどのオランダ画家の作品もある。所蔵品の一部は現在日本に貸出中で、1月前に広島で鑑賞していたりする。あまり遅くならないうちに博物館を出て、帰りはアーケード街を見ながら駅に戻る。カーディフは"City of Arcades"と呼ばれるくらい、中心部にアーケード街が多く見られる。アーケードの中も少し歩いてみたけど、日曜日なので閉まっている店がほとんど。途中にこれといった店が見付からなかったので、駅構内の店でマフィンと紅茶を注文して休憩。

カーディフ滞在中に雨が降ったのは結局一回だけだったけど、早めにホームに行くと夕方の風が一層肌寒く感じる。駅構内や街角の表示だけでなく、駅の自動アナウンスもウェールズ語とイングランド語の2言語なんだね。帰りの列車は途中からずっと徐行運転になったけど、パディントン到着時には6分しか遅れていなかった。地下鉄を乗り継いで宿に戻るとすっかり遅くなったけれど、寝る前に何はともあれの紅茶。夕食代わりにマフィンを食べただけなので、携行食をかじっておく。明日の予定の詳細は、起きてから考えることにしよう。