2019/07/31(水)

サンフランシスコは今日も朝から良い天気。今日は乗り降り自由の観光バスの1日券を利用するので、出来るだけ時間を有効利用しようと朝9時の初発に乗るつもりでユニオン・スクエアに向かったが、少し出遅れてしまって、到着時には既に長い行列が。それでも続行の2台目に乗ることが出来たので、時間のロスはほとんどなかった。オープンデッキの2階建バスなので、勿論2階席に座る。市庁舎の前を通って、ペインテッド・レディーズ(Painted Ladies)と呼ばれるビクトリア朝様式の建物が並ぶアラモ・スクエア(Alamo Square)にも停車したので、一旦下車したくなったけど、この後の予定を考えて断念。ヒッピー文化の発祥の地であるヘイト・アシュベリー(Haight Ashbury)を通過し、ゴールデンゲート・パーク(Golden Gate Park)にも立ち寄る。公園内のカリフォルニア科学アカデミー(California Academy of Science)にある熱帯雨林温室や水族館も行ってみたかったけど、博物館自体がかなり混雑するらしいので、今回はパス。そのまま乗りつづけているとバスは沿岸部に入り、いよいよゴールデン・ゲート・ブリッジ(Golden Gate Bridge)を渡る。夏でも気温の低いサンフランシスコは、オープンデッキに座っていると肌寒く感じるくらいだけど、海辺に出ると涙が出るくらい風が強まったので、薄手のセーターを羽織る。

金門橋

青い空に映える赤い主塔を見上げながら対岸に渡り、橋のたもとのノース・ビスタ・バーク(North Vista Park)で下車。ここからはサンフランシスコ湾と市街地が一望出来るのだけど、橋が近すぎるため主塔がほとんど重なって見える。一通り写真を撮影してから、バス停で次のバスを待つ。さすがに降車客がいるため、満席で乗れないということはなかった。再び橋を渡って市街地に戻り、ユニオン・スクエアやチャイナタウンを経由して、フィッシャーマンズワーフ(Fisherman’s Wharf)へ。ユニオン・スクエアに戻る前に下車して、徒歩で移動した方が時間の節約になったのだけど、急な坂道を上り下りして、音声ガイドを聞きながら街並みを眺めるのも悪くない。

アルカトラズ島

一周ルートの終着となる停留所で降りて、少し離れた場所にある店まで歩いて昼食。ロックフィッシュの温野菜添えとSycamore Lane(シャルドネ)を注文したら、サラダが付いていた。米国に滞在していると野菜不足が気になるところだったので、有難い。食後は波止場に出て、遊覧船の切符を購入。出航までは20分くらいだったので、早めに列に並んでから乗船。港を出て湾内を航行し、ゴールデン・ゲート・ブリッジを潜ってから引き返す、所要1時間のコース。市内は相変わらず雲が殆どない晴天が続いていたが、西の方から雲が押し寄せていて、ゴールデン・ゲート・ブリッジの上部が霞んでしまっている。帰りはアルカトラズ島(Alcatraz Island)の北側を通ったので、市内から見えない裏側を見ることが出来た。昔は連邦刑務所になっていた元監獄島で、現在は国立公園局の管理になっているのだとか。上陸ツアーは人気が高く、当日参加は難しいらしい。小さな島に建物が並んでいて一部廃墟になっているので、長崎の軍艦島を連想するが、こちらは岩肌が露出した部分も多い。

コイトタワー

船を降りてテイラー通り(Taylor Street)を南に向かい、ロンバード通り(Lombard Street)の交差点を左に曲がると、目の前には急坂がまっすぐ伸びている。建物と道路の角度を見ると、かなりの傾斜になっているのが判る。通りの終点まで坂を登り続け、そこからさらに公園内の坂道や階段を登って、ようやく丘の上にあるコイト・タワー(Coit Tower)にたどり着く。反対側の入口に回って、タワー完成当時である百年前の風俗を描いたフレスコ画があるロビーに入ると、エレベーター待ちの行列が出来ていた。窓口で料金を払うと、入場券代わりに手にスタンプを押される。20分くらい待って、レトロなエレベーターに乗り込み上階へ。最後の2フロア分は階段を登って展望台に出る。晴れていても太陽が高いせいか、逆光も気になる程ではなく、全方位の眺めを楽しむことが出来た。ただし湾の入口付近の霧は濃くなっていて、ゴールデン・ゲート・ブリッジは半ば霞んでしまっている。エレベーターの案内係によると、サンフランシスコには5つの季節があって、Winter、Spring、Summer、Fall、Fogなのだそうな(^^;

ロンバート通り

丘を降りてロンバート通りの急坂を下って進み続けると、今度は急な上り坂に転じる。南側に向かう道も急坂となっていて、いかにサンフランシスコの起伏が激しいか身をもって実感。振り返るとコイト・タワーの丘が見えている。慎重運転でそろそろと下って来る車を見ながら坂道を登り続けると、車道がつづら折れになっている場所に行き当たる。街路の幅はそのままで、車線を狭くして下りの一方通行にすることで、事故を防ぐのが目的だったらしいが、現在は観光名所となっていて、通る車もレンタカーが多いらしい。ガイドブックでは「ロンバート通り」と案内されているが、つづら折れになっているのは、東西に3km以上続く通りの1ブロック分に過ぎない。両側の歩道は階段になっていて、歩いている観光客も多い。つづら折れの上側がケーブルカーの停留所なので、そちらからアクセスすることも可能。階段を1往復した後は急坂を降りて、左折してフィッシャーマンズワーフに戻る。

始発から観光バスに乗ろうと停留所に向かったら、夕方前でもまだ行列が出来ていて、次のバスの2階席は、すぐ直前で満席になってしまった。1階席なら乗れると言われても、やっぱり2階席がいいよねと見送ったら、次は20分後の最終バスになるというアナウンスが。そこまで待つなら1階席にしておくべきだったかな~と思っていたら、10分後に増発便が出ることになった。リトル・イタリー(Little Italy)やファイナンシャル・ディストリクト(Financial District)を経由して、ユニオン・スクエアで下車。途中で船に乗ったり丘の上まで歩いたりしたため、初発近くから終発近くまで掛かって、結局下車観光をしたのは2箇所のみ。他の停留所でも観光しようとしたら、それぞれの滞在時間を短くするか、2日券を使うしかないのだろうか。なお、ダウンタウンではなくフィッシャーマンズワーフを起点とすれば、終発のバスはもっと遅いようである。宿に帰る前にコンビニに立ち寄ったが、2ブロックしか離れていなくても、坂道なので結構高低差があった。