2023/05/13(土)

"J'ai perdu le do de ma clarinette."という歌は、訳詞だと「クラリネットをこわしちゃった」になっているが、フランス語では“僕のクラリネットのドを失くした”で、“壊れた”とまでは言っていない。“音の出し方を忘れた”という解釈もあるようだけど、実際のところはどうなのだろうか。さらに気になるのが、“パパが知ったら言うだろう”という内容。フランス語では“お前はリズムやダンスを知らない”“歩調を合わせて!”となっているが、ドを出せなくなった時の台詞としては不思議な感じがする。リズムを取ったからといって、音が出せるようになる訳でもなさそうなのだけど。例えば、ある曲に出て来る特定のドの音を出そうとすると、リズムが狂ってしまってうまく吹けない、ということならリズムが大事ということになるのだろうか。

クラリネットが「閉管楽器」という記述を見て一瞬、管の下端が閉じているのかと思ってしまったが、下端は開いていても吹き口が閉じた状態で息を吹き込むので「閉管」になるらしい。なんでも「閉管楽器」は事実上クラリネット族だけになるようで、例えばリコーダーは吹き口側が閉じていても窓が開いている管に息を吹き込むから、フルートのような「開管」になる一方、オーボエやサクソフォーンは閉管構造だが、クラリネットと違って管が円錐状に広がっているため、「開管振動」が起こるらしい。

英国式朝食

月に一度のイングリッシュブレックファーストを食べていたら、ふと2012年5月に泊まったロンドンの宿の朝食会場の風景が浮かんできた。嗅覚・味覚・視覚のどれが契機になったか分からないが、これも「プルースト効果」の一種になるのだろうか(作品を読んだことはない)。それにしても、何度も行っている英国なのに、何故その時のことがピンポイントで思い浮かんだのが不思議である。