2003/09/25(木)

断続的に目を覚ましながらも、10時間近く眠り続けたが、就寝が早かったため起床も午前5時前。6時にロビーに降りて朝食。紅葉が始まっていても10月までサマータイム(米語では"daylight saving"といふ)だから、まだまだ外は真っ暗。う~む、朝食にパウンドケーキが出て来るのを初めて見た。勿論食べたけど(笑) 8時半に宿をチェックアウトして、荷物を預けてからワシントン大学訪問。発表・見学の後、昼食を取ってから慌ただしく宿に荷物を取りに戻る。大学の食堂から眺めたユニオン湾の眺めが素晴らしかった。この辺りには某ソフト会社の社長も居を構えているらしい。構内の噴水の向こうに見えているのは、雲ではなくて冠雪した山だということに、言われるまで気が付かなかった。富士山のような円錐型の独立峰で、レーニエ山というらしい。

最近、日本出身の某大リーグ選手で有名なシアトルだが、ボーイングの本社もここにある。そして忘れてはいけないのがコーヒー。スターバックス、タリーズ、シアトルズ・ベストの3大チェーン発祥の地。なのだが、今回はダウンタウン(中心部)を訪れる時間もなく、タクシーで高層ビル群の間を抜ける高速道路を通っただけである。そういえばロサンゼルスも、訪問先の大学以外は夕食にチャイナタウンに連れて行ってもらっただけだったっけ。という訳でホテルからタクシーに乗って、シアトル・タコマ空港に直行。タコマとはシアトルの隣町なので、名前の付け方としてはテキサス州のダラス・フォートワース空港と同様。

カウンターでチェックインを済ませてから、セキュリティーチェックへ。以前だったら簡単な検査で済んだところが、今では国内線でもチェックは当然厳しい。まず靴を脱いでから金属探知器のアーチを通過し、その後入念にボディーチェック。どうやら日本国内では反応しない腕時計やベルトのバックルが引っ掛かったらしい。持ち込み鞄も中身をチェック。卓上のiBookを指して“これは誰のパソコンだい?”と聞かれたので、“私のだけど...”と答えつつ、起動してみせなくてはいけないのかと思って体を浮かそうとしたら、“こいつは良いパソコンだろ。俺は知ってるんだぜ” なんだ、林檎ファンだったのね(笑) 別の係官からは、“あなた日本人? 大きな地震があったんだってね”と言われたので、“いつの話?”と聞いたら“さっきニュースで言ってたわよ”とのこと。う~ん、気になるけど、詳しい情報は知らなさそうだったので、後で調べてみることにする。大きな地震だとしても、他の国よりは備えがあるはずだから...

余裕を持ってチェックインしたので、搭乗ゲートで一時間以上待つことに。ようやく案内された飛行機は、事前に調べたとおり39人乗りのプロペラ機。それでも座席は横4列。空いていたので全員が窓際に移動。空港を飛び立った飛行機は、レーニエ山を見ながら東に進む。シアトル郊外は森林地帯だが、次第に木が疎らになって来る。あれ~と思っているうちにどんどん木がなくなって、純然たる乾燥地帯に変化。ロッキー山脈の手前にも砂漠があったとは知らなかった。今回の訪問地は、“シアトルより200km内陸”ということしか知らなくて、どんな場所だか考えていなかっただけに驚き。灌漑農地も見られるが、完全な円形になっているところがアメリカ的かも。約一時間でパスコ空港に到着。

出迎えの先生の車で隣町のリッチランドに向かう。ちょうど日没の時間だったので、地平線に沈む夕陽を見ることが出来た。宿に一旦荷物を置いてから、レストラン街へ。入ったのはロシア料理の店。ボルシチもストロガノフも、今までに食べた中で一番美味しかったけれど、分量がアメリカンサイズだったりするので、かなーり満腹に。食後に“ロシアン・ティー”を注文したが、出て来たのは添え物無しのただの“ロシアの紅茶”だった。そういえば、ジャムを入れるのってロシアの一般的な飲み方ではないんだったっけ(^^; イギリスではレモンティーのことを“ロシアンティー”と呼んでいるらしいし。驚きだったのがウェイター氏。地元出身の西洋系だけど、中国語が達者で、ロシア語も当然(?)少し解する模様。

宿に戻るやすぐにパソコンを起動して、ネットに接続。研究期間の宿泊施設だけあって、各部屋にLANケーブルが転がっていたりするのである。こういった場合、ケーブルを挿しただけで何の設定もなしで即繋がるから、とーても嬉しい。おぉ、ちゃんと繋がったから、早速ニュースサイトへ。地震は北海道だったんだ。かなり大きかったみたいだけど、幸い規模の割には被害はそれほど被害は大きくなかった模様。

約3日ぶりにメールもチェック。返事を出そうと思ったら、どのプロバイダもPOP before SMTPを受け付けてくれない。海外からだとダメなのかなぁ。とりあえず急ぎのメールだけブラウザからWebメールしておく。掲示板に書き込んだり、Webページを更新したり出来るのに、メーラからの送信だけが出来ないというのは、なんだか不思議な感じがする。