2004/08/23(月)

デンマーク王冠

今朝の主目的地の近くに植物園があることが判明したので、8時半の開園に間に合うように近郊電車で2つ目のネーレポート(Nørreport)駅へ。入園は無料だが、平日の朝早くだったので人影も少ない。薬草園やロックガーデンを見てから温室へ。予想以上に大きかった温室は10時開場。残念ながら時間がないのでパスして、ローゼンボー(Rosenborg)に移動。城の名前はいずれも「ボー(-borg)」で終わっているが、ドイツ語で言うところの「ベルク(-berg)」なのだろうか。ローゼンボーは17世紀に建てられた城で、内部も昔の面影をとどめているだけでなく、歴代の王室の宝物も展示してある。こんなに間近で王冠を見せて貰えるなんて(^o^)

突如デジカメが電池切れサイン。えっ、今朝充電したばかりなのに。そういえば一眼レフデジカメでは稀に残量を誤認識することがあったから、一度電池を取り出してみたら~やっぱり電池切れ寸前になってしまう。う~ん、確か履歴現象は出ない電池だとマニュアルに書いてあったはずなのに。初期不良なのだろうか。とにもかくにも充電しないことにはどうしようもないので、予定を変更して宿に一旦戻る。部屋に入って、充電器を繋いで~あ、そうだ部屋のメインスイッチを入れないと、壁コンセントも使えないんだったっけ。うっ、もしかして今朝、食堂行こうとして電源を落とした時に、充電中ランプが消えたのを充電完了と勘違いして、鞄に戻したのが原因だったのかも。しかも二日続きで。つまりは全然充電出来ていなかったってことに_| ̄|○ 貴重な昼間の時間を無駄にしてしまったが、それでも郊外で突然電池切れとかではなくて、市内でしかも午前中の観光が終わるところだっただけでも、まだ幸運だったと言えよう。

クロンボー

1時間充電したところで気を取り直して中央駅から北に向かう郊外列車に乗り、約1時間で終点のヘルシンゴー(Helsingør)へ。ここはデンマークとスウェーデンが最も近接した場所で、対岸のヘルシンボリ(Helsingborg)とをフェリーが結んでいる。駅から歩いて20分ほどで岬に佇む古城、クロンボー(Kronborg)に到着。その歴史は16世紀にまで遡る城は戦略上の要衝であり、世界文化遺産にも指定されているが、実はシェークスピアの「ハムレット」の舞台なのである。といっても実在の王子アムレート(Amleth)から名前を借りた主人公のハムレット(Hamlet)は架空の人物である。因みにハムレットの城の名前はエルシノア(Elsinore)なので、これもヘルシンゴーをもじったものだろう。そういった縁で、城内ではハムレット関連の展示があり、中庭では夏場に上演されているらしい。そのための舞台が取り壊し中だった。ところで「ハムレット」ってどんな話だったっけ(激汗) 城内は昔の大広間や食堂がそのままに残されている。地下貯蔵庫や礼拝堂も見学してから、城の外側と街中を経由して足早に駅に戻る。

帰りの列車はコペンハーゲンから空港を経由し、国境の橋を渡ってスウェーデンに直通。しかもその終点が対岸のヘルシンボリだったのでびっくり。今では列車で行けるのか~ってこれだけの大回りだとさすがに、今でも圧倒的にフェリーの方が早くなる訳だが(^^; 今朝と同じネーレポート駅で下車して、ラウンドタワー(Rundetårn)に登る。その昔ロシアの皇帝が馬で、皇后が馬車で駆け上ったという逸話から想像出来る通り、中は幅が広い螺旋状の坂道になっている。頂上からはコペンハーゲン市内が一望出来る。欧州の他の街に比べて壁の色は鮮やかでも、屋根の色はほとんどが煉瓦色。彼方にはスウェーデンとの国境の橋が見える。しかし近場の景色は手前の柵が撮影の邪魔をする(^_^;)

再び駅に戻ると丁度西ゆきの列車が来たので乗り込む。コペンハーゲンカードはシェランド島の東半分の鉄道に有効なので、切符をいちいち買わずに済むのが有難い。一昨日は通過したロスキレ(Roskilde)で下車。午後6時になっていたが、まだまだ明るい。まず目指したのは、こちらも世界遺産の大聖堂(Domkirke)。またしても手許のガイドブックの情報が古くて、月曜日は閉まっていたが、どのみち他の曜日でもこの時間では遅すぎる。それにしても凄い高さの煉瓦造りだ。そして海岸まで歩く。入り江はフィヨルドとなっていて、なるほど確かに複雑な形をしているのが港からでも判る。

コペンハーゲンに戻って、駅北西にあるサンクトヨエンス湖(Sankt Jørgens Sø)の夕暮れをしばし楽しんだ後、ストロイエ途中の広場ニュートウ(Nytorv)にある店で夕食。深夜まで営業しているチボリ公園(Tivoli)の前を通ったが、いい加減疲れていたのでパスして宿に戻る。結局デジカメの電池は全然大丈夫だった。コペンハーゲンでは歩き回ったり各施設に長く滞在したりで、折角のコペンハーゲンカードも原価割れするかと思っていたが、恐らく帰りの列車で大体元が取れたことになるだろう。もっとバスを積極的に活用したり、美術館早回りとかならすぐにでもペイしたのだろうけどね。