2004/08/25(水)

朝食は一階のウィンター・ガーデンで、と案内されたので、まるでガラスの温室のような食堂を想像していたら、ロの字型の建物の中央の吹き抜けだった。とりあえずガラスの屋根があれば「ウィンター・ガーデン」と呼ばれるのかな。

今日の観光はガムラスタン(Gamla Stan)からスタート。「古い町」を意味する小さな島で、ストックホルムの歴史はこの島から始まったという旧市街。王宮(Kungliga Slottet)の側を通って、海沿いに歩き、さらに橋を渡って対岸のセーデルマルム(Södermalm)へ。海辺に5階建て相当以上の急崖が迫っていて、麓と台地の上を結ぶべく百年近く前に設置されたのがカタリナヒッセン(Katarinahissen)。上りボタンで旧式のエレベーターを呼んだら、有人運転だったので、ストックホルムカードを提示して乗車。“上階”に相当するのは崖縁のビルから伸びる橋の先端。ここからは当然のごとく見晴らしが良いが、新市街方面はエレベーター本体が邪魔していたりする(^^; 解説パネルによると、開設当初は蒸気機関による運転だったらしい。

ガムラスタン

エレベーターを降りて、ガムラスタンに戻り、今度は島の内部を散策。古い街並みが保存されていて、狭い通りの両側に建物が迫る。こういう風景を見ると際限なく写真を撮ってしまうが、残りコマ数の都合上、特に印象深いものに限定しなくては。開場時刻少し前に王宮に到着。デンマークと違って、王宮内は撮影禁止。ちょっと残念だったが、残りコマ数の心配がちょびっと軽減(^_^;) 先代まではずっと居城として使われて来た王宮で、現国王も今でも執務に使われているのだとか。公開されているのは授賞の間や礼拝堂。入口は別になるが武器博物館も見学してから外に出ると、ちょうど衛兵交代式の時間で、騎馬兵に続いて音楽隊、そして衛兵隊が行進してくるところだった。少しだけ見物してから、近くの店で昼食。

期間限定のノーベル博物館(Nobelmuseet)をささっと見学してから、貴族の館(Riddarhuset)に行ったら、公開は昼食時間帯だけだったの。西隣のさらに小さな島リッダーホルメン(Riddarholmen)に渡って、リッダーホルム教会(Riddarholmskyrkan)を見学。ガラムスタンから鉄道併用橋を渡って中央駅近くの新市街に出て、川を渡って市庁舎(Stadshuset)へ。ノーベル賞授賞式の行われる広間がガイドツアーに公開されているらしいが、既に終了していたので展望塔に登る。といっても途中まではエレベーターがあったので、歩いたのは上半分だけ。頂上から海と島で構成される街の景色を楽しむ。

ヴァーサ号博物館

宿に一旦戻り少し休憩してから、バスでユールゴーデン島(Djurgården)に移動。ほぼ同じルートを路面電車が走っているので是非乗りたいところだったが、観光最盛期以外は運転本数が少なく、乗車駅も少し離れていたので断念。島の入口で下車したら、バス停は路面電車の安全地帯に設けられていた。海辺に向かって歩き出したら、雨が降り始めた。ヴァーサ号博物館(Vasamuseet)に到着する頃には本降りに。ヴァーサ号というのは進水直後にあえなく沈んだ17世紀の大型軍船。沈没地点もいつしか忘れ去られ、ほぼ伝説と化していたのを、20世紀になって海底探索で再発見され、引き上げられた部品で復元再構築された。しかもそれが個人の執念と50年以上前の技術によって実現したというから驚き。ストックホルムの内海は塩分が低いため、フナムシの害にあわなかったのが幸いしたのだとか。因みにヴァーサというのは王家の名前。博物館は復元された船を中心に据え、一緒に引き上げられた品々などが展示されている。通常は閉まっている時間帯だったが、水曜日のみ夜間も営業。コペンハーゲンの各施設では曜日配列に泣かされたが、ここでは得をしたことに:-)

島内のスカンセン(Skansen)という野外公園が深夜まで営業していたが、雨も止んでないし、疲れていたのでコンビニでサンドイッチを買って帰る。