2005/02/12(土)

風のない穏やかな日だが、八丈島にしては気温が低いようだ。寒波到来中だからこんなものかな。

町役場裏から定期観光バスに乗車。当初は最少催行人数の4名に満たなかったので、明日の乗車にすることになっていたが、直前になって団体の予約が入ったので、急遽運行されることになったのである。大里集落の玉石垣、大坂峠の展望を車窓より眺めてから、島の南部へ。服部屋敷で郷土芸能(各地からの流人が故郷を忍んで島に伝授した踊り)を見学して、ヘゴヤシを栽培する八丈ガーデン、黄八丈染元経由で、名古(なこ)の展望台へ。右手には急峻な崖が続き、はるか眼下には洞輪沢(ぼらわざわ)の集落。そして沖合には青ヶ島。この島がくっきり見えている時は、翌日が雨になるのだとか。果たして明日の天気は...!?

登竜峠より

島南部を回り込み、曲がりくねる道を登り切ったところが登竜(のぼりゅう)峠。この名は下から道を見上げた時の形状に由来するのだとか。八丈小島を従えた八丈富士を中心に、島北部を見下ろすことが出来る。遠く三宅島や御蔵島も見えているが、この方角からだと2つの島影は重なってしまって、識別が難しい。ちょうど飛行機が離陸するところだったので、それを見てからバスは出発。あれだけ小さく見える飛行機でも、ジェットの音はこんなところまで響いてくるんだね。

南原千畳敷

島の中央部に戻って昼食を取ってから、島北部を一周。半分近く眠ってしまったが、八丈小島の絶景ポイントでは、ちゃんと目が覚めた。ほどなく南原(なんばら)千畳敷に到着。八丈富士から流れ出した溶岩が冷えて固まって出来た、見渡す限りの黒い荒れ地。打ち付ける波が白く砕けていた。

光るキノコ

再び島中心部に戻り、歴史民俗資料館を見学してから、植物公園の温室を経由してビジターセンターで光るキノコを鑑賞。初夏になると島中でいろいろな種類の光るキノコが現れるらしいが、ここではどの季節でも見られるように、小さな暗室を作って展示している。緑色の妖しい光は、林の中で見たらさぞや幻想的だろう。島紹介のビデオを見てから、空港経由で役場に戻ってツアーは解散。帰りは少し遠回りして、植物公園の中を抜けてみる。正門を出たところは西への展望が開けているが、雲で夕陽は見られそうにないので、宿に戻る。夜は嗜好を変えてという計らいで、バーベキュー。音に聞く「くさや」にも初挑戦。なかなかのにおいだったが、美味だった。
栗本薫「ルードの恩讐(グイン・サーガ99)」読了