2005/07/31(日)

象潟はその昔、小島が海に多数浮かんでいたのが、大地震で隆起して沢山の丘となった所。現在でも九十九島と呼ばれているが、俳聖・松尾芭蕉が弟子の曽良と共に訪れた時には、まだ多島海だったのだとか。その芭蕉が訪れたという宿の近くの蚶満(かんまん)寺から今日の観光が始まる。参道からは早速九十九島が目に入る。境内には船着き場の跡もあったということは、往時は海岸だったということ。目の前に広がる水田を海に置き換えればいいのかな。

象潟九十九島

ガイドマップに従って、九十九島の間を縫うように歩く。どこまで行っても「島影」が続く。踏切を渡って国道まで出ると、ちょうど道の駅「ねむの丘」の正面になる。建物に入ってエレベーターで上がると、展望台になっている。残念ながら鳥海山や飛島は霞んで見えなかったが、九十九島を一望することが出来た。温泉と昼食で一休みしてから、駅に戻る道を辿る。

上部の浸食跡で隆起の高さを示す唐戸岩を見てから、象潟橋へ。橋自体は昭和に掛け替えられているが、ここから芭蕉が九十九島巡りの船に乗ったのだとか。そのまま旧街道を歩くと、芭蕉が滞在した宿や、もてなした地元の人の家など、ゆかりの場所が幾つも示されている。郷土資料館は駅の反対側だったので最初からパスする気だったが、駅裏の能因島くらいは立ち寄ろうと近くまで行ってみたら、地図に載っていた踏切は廃止されていて、かなり迂回しなければならないことが判明。列車の時間もあるので、諦めて駅に戻って下り列車を待つ。

終点の秋田までずっと10分遅れの運転だったが、飛行機の時間にはまだまだ余裕。空港連絡バスの待ち時間に書店に寄って、車内&機内で読む本を調達。バスも渋滞で少し遅れたが、一本早いのに乗っていたので全く問題なし。早めの夕食として比内地鶏の稲庭うどんつけめんを食べてから、カード会社のラウンジで休憩して搭乗口へ。帰りは積乱雲の影響で大きめの揺れ。途中、下界に虹が架かっているのが見えたが、残念ながら撮影は間に合わなかった。

つくばゆきのバスまでかなりの時間があったので、浜松町、東京経由で帰宅。