2005/11/05(土)

今日は船に乗って慶良間諸島にでも行こうかなとも考えていたけれど、やっぱり当初の目的通り今度こそ本島中部を観光することにした。市外線のバスターミナルから名護西線に乗って国道58号線を北上。沖縄には10回以上来ているが、ずっと離島が中心だったので、米軍基地の近くを通るのはこれが初めてのこと。灰色に塗られた戦闘機が上空を通過。

万座毛

那覇を出てから2時間近くでようやく恩納村役場前に到着。ここから万座毛(まんざもう)までは歩いて10分。海辺の断崖の上が広い平原になっていて、“万人が座るに足る毛(野原)”という意味だとか。平たく言えば“さすがは万座毛、一万人座っても大丈夫!”といったところか(笑) 象の鼻のように見える岩が有名だが、反対側の万座ビーチを見下ろす景色も素晴らしい。天気が良いので、遠く本部半島や伊江島まで見渡せる。観光の定番コースのようで、大型バスも何台か乗り入れていて、多くの人で賑わっていた。

沖縄工芸村をちょっと覗いてから那覇方面ゆきのバスに乗って、琉球村で下車。ここは沖縄の伝統的家屋を集めたテーマパークだが、とりあえず食堂で昼食を取ってから入園。入口近くでエイサーの実演中だった。昔ながらの家並みなら竹富島で見ているが、ここでは様々な用途に使われた建物を中まで見ることが出来る。ヤチムン(焼き物)の登り窯もあった。鳥笛にはちょっと惹かれたが、今回買うのは見送っておいた。

再び南行きのバスに乗り、読谷(よみたん)村の伊良皆(いらみな)で乗り継ぎ~をしようと思ったらバス停がなかなか見付からない。結局国道からの分岐点から暫く歩いたところにあったが、時刻表が剥がれたのか剥がされたのか、読めない状態になっていたりする(T_T) 確か1時間に4~5本は運転されているはずなので、と待っていたらほどなくやって来た。終点の読谷バスターミナルでタクシーを利用できればと目論んでいたが、ターミナルにはバスしかなかったので諦めて歩き出す。ときどき垣間見える海の眺めが素晴らしいが、写真を撮るのに都合の良い場所は見付からなかった。

残波岬

平年よりは気温が高いといっても30℃には達していないし、夏場の焼け付くような日差しではなかったとはいえ、歩いているとかなり暑い。それでも他の交通手段がない以上は、ひたすら歩くしかない。リゾートホテルの前を通って、1時間弱歩いてようやく辿り着いたのが残波(ざんぱ)岬 。昔あった路線バスは廃止され、リゾートホテルに向かうバスも夏場以外は日帰り利用は出来ないダイヤで、観光バスのルートにも入っていない。しかし行きづらいとなると尚更行きたくなるのが人情というもの。まずは灯台に登って4方を見渡す。おぉ、ここからでも本部半島が見えるんだ。岬はごつごつした岩場で、直接ダイビングする人達もちらほら。名前から波頭砕け散る荒磯をイメージしていたが、穏やかな天候のせいか、波の音さえほとんど聞こえてこなかった。しかし台風の時は高潮が凄まじいようで、看板も「自然を壊すな」ではなくて「自然を侮るな」だった。

今日はこれだけ天気が良いのだから、さぞや夕陽も見事だろうと思われたが、日没まではまだ3時間以上。日が沈んでからの方が涼しくて歩きやすいかもしれないが、暗くなってから1時間歩いて、さらにそこから那覇までバスで1時間以上掛かるし、今晴れているからといって日没の時間に限って水平線だけ曇らないとは限らないので、今回は諦めて元来た道を引き返す。近くには世界遺産の座喜味城跡もあるのだが、これまた歩いていかねばならないので、大人しくバスに乗ろうとしたら那覇ゆきではなくておもろまちゆきだったので一本見送る。

平日ほどではないかもしれないが、夕方はやはり道が混んでいて、那覇市街には1時間半掛かって到着。県庁北口で下車したら、パレットくもじの前に人集り。何かと思えば、「よさこいソーラン」とエイサーの競演だった。てことは、高知+北海道+沖縄ってことやね。国際通りにある郷土料理の店で夕食。混み始めた時間だったせいか、料理はなかなか出て来なかったが、期待以上の味だった。食後は近くの喫茶店で、ぶくぶくコーヒーを飲んでから、市内線バスで宿に戻る。