2006/10/07(土)

昌徳宮

アメリカンな宿の朝食を取ってから、街に出る。ソウルの数ある王宮のうち、まず訪れたのが昌徳宮(Changdeokgung)。15世紀に離宮として建てられ、17~19世紀に王宮となっていたところで、ソウルでは最も保存状態が良く、世界文化遺産にも指定されている。見学はガイドツアーのみとなっているので、日本語ガイドの時間の少し前に到着するように宿を出たのである。時間が来たところで、案内に従って集まったのが総勢百名近く。係の人の説明を聞きながらぞろぞろと歩く。王宮に入ると最初に必ず川を橋で渡るようになっていること、石畳の道は国王用に真ん中が少し高くなっていること、王の寝殿には大棟瓦を使わないこと、が約束事になっているらしい。朱や緑を多用した彩色は鮮やかで、白い石畳、黒い瓦、そして青い空との対比が見事である。正殿から政務殿、寝殿と順に見学した後は、広大な庭園の一部を散策。途中には山道もある見学コースの所要時間は1時間40分。

続いて訪れたのが昌慶宮(Changgyeonggung)。敷地は隣接しているが、入口が離れているので700メートルばかりを歩く。正殿や寝殿を見て回った後、庭園にある温室や天文観測台を見学してから、陸橋で繋がっている世界文化遺産の宗廟(Jongmyo)へ。こちらは歴代の王族を祀る廟のため、装飾は控えめ。

五味子茶と薬菓

宗廟を出て、タプコル公園(Tapgolgongwon)経由で、繁華街の仁寺洞(Insadong)に着いたのはもう2時近くで、かなり空腹になっていた。ガイドブックに載っていた餃子の店に行ってみたら閉まっていたので、第2候補の野菜料理の店に行ったらこちらも閉店中。これ以上歩き回る元気がなかったので、その隣の店に入ってみたら、そこもガイドブックに載っている餃子の店だった。写真付き日本語メニューを見て、韓国餃子(Mandu)と緑豆のチジミ(Jijimi)を注文。食後は伝統茶の店に入って、五味子茶(Omijacha)と薬菓(Yakgwa)で一服。

景福宮の夕陽

仁寺洞をそぞろ歩いてから、大統領府である青瓦台(Cheongwadae)の麓にある景福宮(Gyeongbokgung)へ。14世紀末に建てられた王宮で、建物の多くは植民地時代に破壊されたが、最近の復元で往時の姿が再現されている。景福宮は建物の数が多いのが特徴で、一通り見て回った後、敷地内にある国立民俗博物館も見学すると、閉園間際でちょうど夕陽が沈むところだった。今日は雲一つない快晴で、汗ばむくらいの陽気だったけれど、明日も晴れるといいな。

宿の近くの店で夕食を取ろうと思ったら、臨時休業のお知らせ。旧暦の中秋は韓国では連休になっていて、休みになる店が多いらしい。ガイドブックに載っているその他の店は離れた場所ばかりで、疲れていたし昼食も遅かったし、ということで夜はコンビニの軽食で済ませる。今夜はきっと満月が綺麗なのだろうけど、昨夜金浦空港に着陸する時に見たからよしとしておこう。