2007/07/22(日)

ファーム富田

今日も午前中は曇りの予報だったけれど、昨日ほどはどんよりとしていない。早めに宿を出て、旭川ゆきの富良野線に乗車。定期列車が臨時駅「ラベンダー畑」に停車するのはほんの一部の期間だけなので、中富良野で下車して歩くこと約30分で「ファーム富田」へ。前回来た時は天気が今ひとつだったので、今回は晴れていることを期待したのだけれど、天気ばかりは仕方がない。それにこれだけ見事に咲いていれば、あまり空を見ることもなかったりしる。今回はまず「彩りの畑」を見学。写真でも有名なパステルカラーの帯は、相変わらず息をのむような美しさ。あれ、この展望台って前からあったっけ。斜面の上の方のラベンダーは収穫が終わっていたが、真っ赤なポピーが咲き乱れていて、上の方から見下ろすと見事な眺めである。今日もラベンダー色のユニフォームを着たファームの人達が収穫作業を行っていて、辺りには瑞々しいラベンダーの芳香が漂っている。

続いて「トラディショナルラベンダー畑」を訪れてから、ラベンダーソフトクリームで小休止。「倖の畑」で代表的な4品種を比べてみると、花色の濃い「おかむらさき」が一番好きかな。「ドライフラワーの舎」で買い物をした後、「花人の舎」2階の資料館を見学。列車の時間が近付いたところで、名残を惜しみつつファームを後にする。昼前にもなると道路は渋滞していて、2km以上続いているようだ。前回訪れた町営ラベンダー園の方は素通りするつもりだったけれど、ヒマワリとラベンダーの組み合わせが見事だったので、麓の方だけを少し見学してから駅に戻る。

四季彩の丘

美瑛の一つ手前の美馬牛(びばうし)で下車して、駅前で自転車を借りる。美瑛の丘めぐりの南東側「パノラマロード」は、こちらの駅の方が近かったのである。踏切を渡り、美馬牛小学校を経て、なだらかな道を暫く行ったところにある店に入って、丘の景色を眺めながら昼食。天気は回復して、ようやく青空が見え始めてきた。すぐ近くの「四季彩の丘」で、起伏の激しい丘の斜面に広がる花畑を眺める。ラベンダーやマリーゴールドのような定番から、シャスターデージーやケイトウ、キンケイギクまで、季節の花が咲き揃っている。

哲学の木

上り下りを繰り返しながら丘の中を進むと、昨日と同じような風景でも天気が良いと緑も鮮やかである。それに空が青い方が写真としては見栄えがするしね。でも今日はその分気温も上がっているので、自転車を漕いでいるとかなり暑くなってきた。丘の底に位置する前田真三氏のギャラリー「拓真館」で、美瑛の写真をとくと見学。麦秋や雪景色でさえ色の鮮烈なこと。持ち運ぶのがちょっと大変かもしれないけれど、カレンダーを購入。丘を暫く登り続けると、「哲学の木」に辿り着く。斜めに傾いでいる様が、まるでテツガクしているようだと名付けられたとのこと(樹種はポプラ)。

方向を転じて進み続けると、昨年ノルウェーのフィヨルドで見たような、牧草地の景色に出会う。稜線を辿るコースに入り、「千代田の丘」の見晴台を目指すが、手前の道がかなり傾斜のきつい砂利道になっていたので、自転車を押しても上るのが大変だった。空はだいぶ晴れてきたので見晴らしは良かったが、十勝岳連峰は山頂付近に雲が掛かったままだった。さらに道を進んで「三愛の丘」を過ぎたところで、喫茶店に入ってソフトクリームにエスプレッソを掛けたアフォガードを注文。暑さの中ずっと自転車を漕ぎ続けた後には最高の味だった。ここまでで予想以上に時間を要していたので、一息ついた後は早々に店を出て坂道を下る。

線路の反対側に出て「新栄の丘」からの展望を眺めてから、本日最後の名所である「クリスマスツリーの木」。名前が重複しているといのはおいといて、クリスマスツリーのような樹形をしていることから名付けられた訳だけれど、ヨーロッパトウヒは実際にクリスマスツリーに使われているのだから無理もない。畑のど真ん中にぽつんと立っているのは印象的で、先端もガイドブックにあるように星飾りの形に見えなくもない。ここまで来れば駅まではもうすぐで、道もほとんどが下り坂。自転車を返却して駅の待合室で列車を待つ。ノロッコ号と行き違いをする定期列車で富良野に戻り、駅近くのカレー屋で夕食。市街地の中に“林の中の一軒家”が突然現れたような店で、自家製ソーセージカレーを注文。店内が一杯だったので屋外の席に案内されたが、夕方の風が気持ちよかった。