2007/08/27(月)

チェックアウトしてからタクシーで空港入り。一応売店もざっと見てみたけれど、これといって買いたくなる物はなかった。EU内の移動だと免税にならないしね。ラウンジはシェンゲンエリアにあったので、出発時間近くになるまで休憩。わーい、エッグタルトも置いていた(^o^) 今日の搭乗便もバス連絡。ターミナルがあまり大きくなさそうなので、駐機スポットが不足しているのかな。離陸前後は寝入ってしまったので、気が付けばもう上空に出ていた。欧州では最近、短距離線のエコノミークラスだとソフトドリンクまで有料になっている会社がある中、コールドミールでも食事付きというのが嬉しい。空から見るスペインの大地は、乾燥した褐色。所々に畑の緑も見られるが、米国ワシントン州の砂漠地帯でみたような円形の灌漑農地もあった。1時間のフライトでマドリッド・バラハス空港(Aeropuerto de Madrid-Barajas)に着陸。マドリッドの綴りはスペイン語と英語で共通だが、現地での発音は“マドリー(ド)”となる。ロンドンよりも西に位置するが、フランスやドイツと同じ標準時を採用しているため、イギリスやポルトガルとの時差は1時間。

空港からホテルまで、日本の旅行会社の現地支店に手配した送迎車を利用。市内中心部は一方通行の細い道が多くて、宿までの道順がかなりというか相当複雑みたいなので、タクシーではちょっと不安だったのである。到着ロビーで出迎えてくれた日本人添乗員と共にワゴン車に乗って、市内ま約30分。時刻は午後3時前。いろいろかき集めた情報から、シエスタの時間帯は人通りが途絶え、街はがらーんとしているのかと想像していたのだが、普通にぞろぞろと歩いているし。日曜と平日で違うのかもしれないけれど、実際に来てみないと分からないものだね~と勝手に想像しておきながら勝手な感想。宿にチェックインして、荷物を整理して夕方から出掛ける用意をしようとして、日本で用意したはずのパスポートのコピーを持って来ていなかったことに気付く。スペインに滞在する外国人は常時パスポートを携行することが義務付けられているが、日本人のパスポートは狙われやすいため、日本人だけはコピーの携行でいいという取り決めが出来ているというくらいだから、やっぱりオリジナルは持ち歩かない方がいいのだろう。どうしたものかと一瞬悩んだ後、フロントでコピーのサービスがあることを思い出した。一時期に比べると首締め強盗は大幅に減ったものの、日本人を狙ったスリや引ったくりは相変わらず多いらしいので、観光する時はカメラ以外の荷物は持たない方がいいらしい。ヨーロッパの他の国でも治安があまり良くない場所というのは少なくないけれど、マドリッドやバルセロナでは日本人の被害が特に目立つらしく、ガイドブックの治安情報も他の国とは書き方が異なるので、用心するのにこしたことはないだろう。ガイドブックを持たないのは心許ないけれど、地下鉄路線図の載った切り抜き地図をポケットに入れるだけにして、行きたい場所や店の情報は事前に頭に叩き込んでおくことにする。

ソフィア王妃美術館

夕方前に宿を出て、地下鉄で移動。市内は1ユーロ均一というのはかなりお得かも。午前中の雨でマドリッドでは珍しく湿度が高いらしいが、関東や関西の蒸し暑さと比べれば全然平気。アトーチャ(Atocha)駅で下車して、ソフィア王妃美術センター(Museo Nacional Centro de Arte Reina Sofia)へ。マドリッドの三大美術館のうち他の2つは月曜休館なのに対して、ここは火曜休館ということで必然的に決まった行き先である。入口で手荷物検査を受けた後、三館共通券(Paseo del Arte)を購入してから入館。ピカソ(Picasso)、ダリ(Dalí)、ミロ(Miró)などスペインの著名画家の作品が数多く展示されているが、一番有名なのはなんといってもピカソの「ゲルニカ(Guernica)」。思っていた以上に大きな絵で、モノトーン絵画の実物の迫力は凄い。以前あったという防弾ガラスはなかったものの、警備員が2人常駐しているようだ。制作過程を撮影した一連の写真もあって、モチーフの一部が途中で変わっていたことが分かる。

三大美術館の中では一番小さいとはいえ、常設展を一通り見て回ると疲れる。だいぶ空腹にもなっていたので、館内のレストランで軽食を取ろうと思ったら、一旦外に出て別の入口から入るようになっていた。そして行ってみたら喫茶の営業しかしていなかったので、そのまま地下鉄に乗って宿に戻って、持参したスナック類を食べてしのぐ。ガイドブックには近くの店も載っていたので、夕食に出掛けることも考えたのだけれど、なにせ昼食時間が午後2~4時というお国柄、夕食の営業は午後8時以降というのが標準になっている。サマータイムで午後9時ぐらいまで明るいとは言っても、そんなに遅くから外食する元気はなかったので、スナックを少し追加してからさっさと就寝。