2008/04/13(日)

昨夜は早く寝すぎたのか、明け方に目が覚めて暫く寝付けなくなってしまったが、朝までにはもう一寝入り。起きてから天気予報を確認すると、昼過ぎから風向きが変わって雨が降り出すとのこと。雨は降っても小雨程度なので、それほど悪い天気という訳でもないのだが、気になるのは北東という風向き。一昨年から石垣港~上原港(西表島北西部)の高速船のうち朝夕1本ずつが鳩間島に立ち寄るようになったのだが、北東の季節風が強い冬場は上原航路が欠航になることが多く、そんな時は鳩間島も欠航になるのである。もう4月中旬なので風向きが同じでも冬場とは状況が違うのかもしれないけれど、朝の便で鳩間島に渡っても夕方の便が欠航になったら大変だし、無理して行ったところで天気も良くないので、今回の主目的だったとはいえ鳩間島は諦めることに。

幾つかの代替プランの中から、石垣島の中で行っていない場所を自転車で巡るというのを選択。宿を出て中心街まで行くと、道路は何やら通行規制が掛かっていた。そういえばトライアスロン大会があるのだったっけ。コースと重ならなければいいのだけど。旧桟橋の近くの店で自転車を借りて、市街地を抜け県道を北に向かう。坂がきつくなってきたところで、八重山鍾乳洞動植物園へ。その名の通り、鍾乳洞があるだけでなく園内で動植物とも触れ合えるようになっていて、家族連れには喜ばれるのかもしれないけれど、雨が降り出していたこともあり、足早に園内を巡って主目的の鍾乳洞へ。入り口を外から見学するだけの小さい洞窟が2つある他に、中まで見学出来るものが2つ。片方は大きな石柱のある5分程度の見学コースだが、もう片方は結構奥まで道が続いていて、途中に陥没した穴から空が見えるようになっているのが印象的だった。外に出た時には幸い雨が止んでいた。

セイシカ

近くにももう一つ鍾乳洞があったが、とりあえずパスしてバンナ公園へ。入り口近くにツツジの仲間のセイシカ(聖紫花)があるというので行ってみると、まだ沢山咲いていたものの盛りは過ぎていて、撮影し易い場所には状態の良い花がなかった。急な坂道を自転車を押しながら登ると、次第に展望が開けてくる。所々に見られる薄紫はセンダン(栴檀)の花。息を切らしながら辿り着いた展望台は、その名も「エメラルドを見る展望台」。晴れた日には名前通りの美しい海が見渡せることは想像に難くないが、今日は生憎の曇りの天気。それでも竹富島の全景をすぐ近くに見ることが出来た。そのまま「渡り鳥観測所」を通って反対側に抜けるつもりだったが、落石の危険があって通行止めになっていたため、やむなくもと来た道を引き返して麓を回り込む。ようやく県内唯一の吊り橋という「聖紫花の橋」が見えて来たかと思ったら、橋は通行止めだったorz さらに迂回して時折クチナシの原種が香る園内を巡って橋の反対側に出ると、セイシカの植え込みがあって、比較的状態の良い花を撮影することが出来た。向こう岸には自生と思しきセイシカの群落が見事だったが、近付くことは出来なかった。

御神崎灯台

海岸近くの八重山民俗園の入り口で昼食を取る。路線バスでこられる場所だし、ここまでで予想より時間が掛かってしまったので、園内見学はパスしてそのまま名蔵湾沿いに走る。晴れていたらきっと見事な眺めなのだろう~と思ったのは今日何度目だろうか。穏やかな向かい風が続く中、平坦な道を走り続け、半島の付け根で内陸に入る道を途中で左折し、起伏を繰り返しながら石垣島の北西端にある御神崎(うがんざき)へ。今が花期のテッポウユリが群生しているということで来てみると、確かに灯台の近くにあちこち散らばって咲いていたが、残念ながら近くに固まって咲いているところはなかった。帰りは最西端の屋良部崎回りのコースも考えたが、あまり無茶をしないようにして、道端に咲く花を撮影しながら同じ道を引き返す。

石垣島鍾乳洞

名蔵湾沿いに走る途中で、休憩も兼ねて石垣焼の窯元に立ち寄る。油滴天目を再現した黒い器の底は、石垣の海をイメージした青いガラス。1つ1つ色合いの異なる中から気に入った湯呑みを購入。名蔵大橋で干潟を渡り、道なりに内陸に入る。そのまま石垣市街地に戻るには少し早かったので、午前中は通過した石垣島鍾乳洞へ。こちらはゲストハウスを併設した鍾乳洞のみの施設だが、規模は大きく洞内の見学は30分以上を要する。国内の他の鍾乳洞と比べると鍾乳石の成長が早く、輝きも強いのだとか。洞内を絶え間なく水滴を利用して、水琴窟を作っていたのには驚いた。洞内の一部には電飾が施され、ガイドブックの写真では明る洞内にさらに灯りを加えているように見えたが、実際は暗い洞内に幻想的に石柱や石筍が浮かび上がっていた。

市街に戻るとトライアスロンのランニングの折返で、沿道は多くの人で賑わっていた。自転車を返してから昨日行かなかった方の「まーさん道」で夕食。自転車を8時間も乗り回しているとさすがに疲れたけれど、幸い雨は午前中の小雨と午後の霧雨が少しだけだった。今日回ったのは石垣島の西側の一部とはいえ、久米島一周以上に相当するんだよね。この調子なら宮古島の平良から東平安崎まで日帰りも可能かも。さすがに石垣市街地から平久保崎往復は無理っぽいけど。