2008/12/23(火)

国内線の搭乗手続きは30分前までらしいが、早めに行くに越したことはないと2時間前に空港入りしたら、機材到着遅れのため搭乗手続きを中断しているとのこと。仕方がないので荷物を全て持ったままターミナル内のベンチに座って、30分おきに状況を確認したところ1時間後に再開されていたので、手続きを済ませて手荷物を預ける。2時間遅れる見込で、搭乗までまだあと3時間近く。保安検査場が開いていなかったので、とりあえずロビーにあったコイン式PCでネットサーフィンをしてから、構内のカフェで早めの昼食。カフェラテを注文したら"Prego!"と言って出て来たので、"Grazie!"と返すべきだったかも(笑)

アロータウン上空

新たな出発予定時刻の40分くらい前に保安検査場を通って搭乗待合室に進むと、中には化粧室と飲料自販機しかなかった。上方に見えているラウンジへの階段が見当たらないということは、国際線用施設だったのかな。折り返し便の到着予定時刻になっても、飛行機はなかなか姿を現さない。ようやくやって来た機材に乗り込んで、結局3時間遅れの出発。単純な国内移動で乗り継ぎがある訳でもなく、現地に早く着いてもホテルに入れないかもしれないし、という状況なので別段焦りはしなかったが、空港で5時間近く待ちぼうけはさすがに疲れた。今回の機材は国際線用のA320で、指定された最前方座席はビジネスクラス用の座席。短距離フライトなのでシートを倒せる時間もあまりなかったが、それでもやっぱり少し得した気分。離陸直後の風景も雄大で、次第にワカティプ湖が遠ざかる中、昨日訪れたアロータウンの上空で旋回。さすがに短時間フライトでは、スナックに飲物はミネラルウォーターのみだった。

クライストチャーチ

約40分でクライストチャーチ空港に到着し、手荷物を受け取ってからバスで市内に移動。終点の大聖堂広場(Cathedral Square)で下車して、すぐ近くの宿にチェックイン。予定よりもかなり遅い到着となってしまったが、一休憩してから早速市内観光に出掛ける。クライストチャーチ(Christchurch)は南島最大の街で、「庭園の街(Garden City)」という別名があるほか、“イギリス以外で最もイギリスらしい街”とも呼ばれているとのこと。ニュージーランドはイギリス文化圏なので、道路が左側通行だったり、紅茶を注文すると必ず"Tea with milk?"と聞かれたり、"lift(エレベータ)"や"return ticket(往復切符)"というイギリス表現を使ったりと、これまでにも何かと“イギリスらしさ”には触れてきたが、この街では風景までもが英国的なのである。通りを歩けば英国風の石造りの建物が並び、街の中心を流れるエイボン川(Avon River)の両岸には緑の木々や芝生が続く。地図を見てもグロースター通り(Gloucester Street)やマンチェスター通り(Manchester Street)など、英国に因んだ地名のオンパレード。そういえばクライストチャーチが属するのもカンタベリー(Canterbury)州なんだよね。

観光用に復活させた路面電車の走るアーマー通り(Armagh Street)を歩いて、カンタベリー博物館(Canterbury Museum)へ。入ってすぐのところにあるのが絶滅した巨鳥モアの骨格標本で、マオリの歴史や文化の展示の他、欧州文化や古い街並みの再現だけでなく、巨大アンモナイトの化石やキウイの剥製など、自然科学の展示も充実していて、さらには南極関連の展示もある。展示のあちこちに小さなサンタクロース人形が置いてあって、解説板の近くにサンタマークのシールを貼っていたのは、“博物館の中のサンタを探そう!”みたいな企画なのかな。入館したのが遅かったため、1時間以上滞在していると閉館時間が近付いてきたので外に出る。

大聖堂

環状運転している路面電車が走るウォスター通り(Worcester Street)を歩いて、エイボン川に架かる橋まで来ると、パンティング(punting)という川遊びのボートの発着場がすぐ近くである。エドワード王朝時代の衣装の船人が櫂の代わりに棒で漕ぐ観光用のボートで、クライストチャーチの風景をさらに英国的にしている。橋のたもとには、スコット隊長像(Captain Scott Memorial Statue)がある。英国の南極探検隊はこの街から出航したとのこと。大聖堂(The Cathedral)まで行ってみたが、塔の見学は終了していたようなので、明日出直すことにしてエイボンの川辺を散策。追憶の橋(Bridge of Remembrance)から石楠花島(Rhododendron Island)まで行ってから、中心部に戻る。夜は川に面したレストランで、カンタベリーダックと同じくカンタベリーの赤ワインを注文。デザートにはアップルルバーブクランブルのアイスクリーム添え。