2009/04/29(水)

今日は時間に余裕があったので、ゆっくり朝食を取ってから9時にチェックアウト。さっきまで降っていた小雨も止んでいたので、駅までスーツケースを引っ張って歩く。駅構内の店でコーニッシュ・パスティ(ハーフサイズ)と飲物を買ってから、既に入線していたファースト・グレート・ウェスタンの高速列車(High Speed Train / HST)に乗車。それにしても頭端式ホームなのに、どうして遠い側に停車しているのだろう。しかも指定のD号車を探したら、A、Bの次がいきなりEになっていたので焦るし。結局A、B、E、D、C、Fと順番が一部逆転していたようだ。車内に入ると座席番号のプレートが"D1"、"D2"となっていて、号車名が簡単に変更出来ないシステムだというのは分かったんだけどさ、やっぱし驚くってもんじゃあないの。指定状況は各座席の背もたれにプリントアウトで示されていた。日本と違って座席の向きは全て固定されているので、進行方向を向いているのは常に半分。日本で手配する時には座席の向きまでは指定出来なかったのであるが、早めに予約したからか進行方向だった。

パディントン駅

寝台列車と同じく小さな駅以外はこまめに停車していくが、日本と比べると駅間距離がかなり長いようだ。コーンウォールを出ても橙色の地衣類に覆われたスレート屋根を時々見掛けたが、建物の多くは煉瓦屋根だった。海の近くや丘陵地帯を走ることもあったが、車窓は基本的にはなだらかな平原である。明るい黄色の畑は上空から何回か見ているが、やはり菜の花だったようだ。デヴォンの中心エクセター(Exeter)を過ぎ、トーントン(Taunton)からは大きな街を通らない急行線に入るので、ロンドン郊外のレディング(Reading)までは無停車。10年前に滞在した懐かしのレディングを出れば、次は終点のパディントンである。ペンザンスを出てから5時間半、車窓を眺めたり文庫本を読んだりして過ごした長旅もようやく終了。

駅近くの宿に入ってパソコンを立ち上げると、有料だが無線LANでネットに繋がったので早速情報収集。新型インフルエンザが気掛かりで、携帯電話で毎日ニュースを確認していたけれど、やはりパソコンの方が効率が良い。出発直前は北米のみだったのに、こちらに来てからスペイン、イギリスと欧州でも感染報告がじわじわと増えてきているが、現時点の感染例は北米帰りの旅行者とその周辺の人達に限られているようなので、旅行を中止したり宿に閉じこもっていたりしなくても大丈夫だろう。ただしなるべく人混みを避けたり、手洗いとうがいという用心だけは怠らずに。それはそうと、こちらでは最初の感染者の実名と顔写真まで報道されているのには驚いた。

アフタヌーンティー

これから観光するにはちょっと遅い時間だったので、今年でちょうど創業100年となる「リシュー(Richoux)」のメイフェア(Mayfair)店まで徒歩で出掛ける。イギリスまで来たからにはやっぱりアフタヌーン・ティーだよね~ということで、"Traditional Afternoon Tea"を注文。2段重ねの上はフィンガーサンドで、下がスコーンとフルーツケーキ。そしてショーケースのケーキから一つということで、実質的には3段分になるのかな。選んだのは洋梨のタルトかと思ったらリンゴのタルトだったが、美味しければどちらでもOK。

ハイドパーク

帰りは食後の運動も兼ねて、ハイドパーク(Hyde Park)とケンジントン公園(Kensington Gardens)の一部を散策。木々と芝生の緑が美しく、花壇には色とりどりの花が咲き乱れている。ただ今日はこれだけ晴れていても、明日はあまり天気が良くないらしい。夕方しっかり食べたので、早めに宿に戻って洗濯を済ませてから就寝。