2009/08/26(水)

今日のツアーは朝の出発だったので、朝食を取ったらすぐに迎えの車で旅行会社へ。昨日は4駆に乗るワイルドなツアーだったが、今日は「ゴールデン・サークル・クラシック」というアイスランド定番の観光地を巡るツアーなので、大型観光バス利用となる。出発前から雨が降り続いていて、視界もあまり良くなかったが、レイキャビクから東に向かって山道を登り、峠を越えたところで曇りながらも遠くまで見渡せるようになった。写真撮影のため停車した後、谷間にあるネシャヴェトリル(Nesjavellir)の地熱発電所が本日最初の見学場所となる。ここは電力の他、温水も供給していて、辺り一帯から湯気がもうもうと立ち上っている。アイスランドはクリーンエネルギーを利用しているので、レイキャビクは空気が奇麗な街なのだそうだが、夜は早く寝るし曇っているしで星はまだ一度も見ていない。

シングヴェトリル

次に停車したのが、シングヴァトラヴァトン湖畔の展望台。昨日最後に訪れたところだが、今日のツアーだとここからプレート境界の絶壁沿いに徒歩で下り、川を渡って教会の近くにある駐車場から再びバスに乗ることになる。折角だからとアイスランドの旗がたなびくアルシング開催地まで行ってから、昨日とは違うルートで川を渡ったりしたので、集合時間に遅れいないよう小走りとなった。昨日も立ち寄ったドライブインで小休憩してから、シングヴェトリル国立公園を出て東に進み続ける。次の目的地まで思ったよりも時間が掛かったので、途中で少し寝入ってしまった。

グドルフォス

アイスランドのこちら側にもあるクヴィータウ川(Hvítá)を遡ると、グドルフォス(Gullfoss)で食事を兼ねた長時間停車となる。まずは混まないうちにとカフェテリアでシチューとパンの昼食を取ってから、グドルフォスを見下ろす展望台へ。“黄金の滝”と呼ばれる幅広い瀑布で、ごうごうと轟きながら川の水が砕けて白くなり飛沫が空へと上り続けている。その先に見えていた絶壁の上から恐る恐る写真を撮った後は、展望台の手前まで引き返して崖を階段で下りる。先程からの小雨が少し強くなったので、傘を差して遊歩道を進む。岩場を流れ落ちる滝を間近から見ると、西表島で見たカンビレーの滝を連想するが、規模はこちらの方がずっと大きい。雨は上がっても相変わらず肌寒いので、カフェテリアに戻ってマフィンとコーヒーで一服してからバスに乗り込む。

ストロックル

グドルフォスから走ってすぐの所にあるのが、ゲイシール(Geysir)。英語の"geyser"の語源となるくらい有名な間欠泉であるが、20世紀に入ってから活動が弱まり、全く停止していた時期を経て、現在は1日に2度くらい噴き上げているそうである。その代わり現在ではすぐ近くにあるストロックル(Strokkur)が数分おきと頻繁に活動している。地震の度に状況が変わるので、次はゲイシールが復活する可能性もあるらしい。ストロックルが時折噴き上げる音を気にしつつ、ゲイシールや近くにある小さな噴出口群を見学してから、ストロックルの前に来てじっと観察。液面がゆらいだと思えば20メートルも噴き上げ、すごいなーと見上げてカメラを構え直す間もなく、わずか数秒で止んでしまい、液面の下がった穴に周囲から水が流れ込んでサイクルが終了。別府の竜巻地獄のようにもっと続くものと勝手に想像していたのでちょっとびっくりしたが、その代わり周期が短いので、3サイクルの間になんとかそれらしい撮影をすることが出来た。動画を撮った方がよかったのかもしれないけど、使い方がよく分からないしメディア残量も気になったので、静止画のみを撮影。

アイスランドで最初に司教座が置かれたスカウルホルト(Skálholt)を見学した後、西に向かう途中でドライブインに立ち寄ってから、レイキャビクに戻ったところでツアーは終了。以前のゴールデン・サークルのツアーには、ケリズ火口(Kerið)の見学も含まれていたのだが、現在は団体客お断りになっているとのこと。小型車で宿に戻り、明朝の送迎と食事の予約をしてから、食事場所を探してロイガヴェーグルを歩く。途中で見付けた入りやすそうな店で、鳥料理とハウスワインの白を注文。地元料理ではなくエスニック風のようだったが、手持ちの現金を使い切るのに丁度良い値段だったりする。明日の出発がとても早いので、部屋に戻って荷造りが済み次第、可及的速やかに就寝。