2010/01/11(月)

長期予報によると今日は雨模様となっていたので、大人しく定期観光バスに乗ろうかと考えていたが、朝起きてみると予報は「晴れ」になっていた。となると今日も離島に行かないと勿体ない。ということで「とまりん」まで歩いて高速艇の乗船券を購入し、コンビニで軽食を調達してから泊埠頭の北岸壁に移動。待合室で待機しているうちに乗船が始まったので、「マリンライナーとかしき」に乗り込む。連休とはいえオフシーズンの最終日なので、船内はかなり空いていた。

渡嘉敷(とかしき)島は慶良間諸島の主な島の中で最も那覇に近いので、高速艇は30分と少しで渡嘉敷港に到着。以前は島内にレンタサイクルはなく、港からビーチへの送迎バス(現在は乗合バスを運行)ぐらいしか島内の移動手段がなかった(免許がないとレンタカーは選択肢に入らない)ので、那覇から近いのに来るのが後回しになっていたのだが、今はガイドブックやパンフレットにもレンタサイクルの案内があるので~と店に行ってみたら自転車は全車メンテ中とのこと(T_T) 500メートル離れた別の店に行くと、今度は無事借りることが出来たので一安心。島内は坂道が多いと念を押されたが、地図で見る限りは与那国島や久米島と同じくらいのようである。マウンテンバイクは以前より慣れたのか普通に乗ることが出来たが、ママチャリのような前カゴがないので肩掛けカバンと一眼レフを下げたまま漕ぐのはちょっと大変だった。

渡嘉敷集落にある「根元家の石垣」を見学した後、集落を出て林道に入る。いきなり急坂が続いたので、早々に漕ぐのを諦めて自転車を押して登る。最初の目的地が「港の見える丘展望台」。横浜にも似たような名前の公園があるけれど、その名の通り港が見下ろせる~というか港方面しか見えなかったりする。そこで写真を撮ってから少し休憩した後、さらに自転車を押して登り続けるとアラン展望台に着く。ここからはかなり展望が開け、青い海の向こうに近くの島々や沖縄本島も見渡せるが、この時間は完全に逆光となるので撮影は難しい。クジラが見えることもあるらしいが、短時間の滞在ではそう簡単に見付かったりはしないかな。その先までもう少し頑張って登れば、後は基本的に下りが続く。ここまでは徒歩と変わらない時間が掛かったが、下りだと歩くよりも格段に速くなる。渡嘉敷林道から久比里原林道に入ると、島の南端へと続く景色が開ける。その先の前岳林道に入っても下り基調で、終点の阿波連(あはれん)崎の手前にある公園まで順調に走る。既に昼近くなっていたので、荷物を軽くするためにも青い海と白い砂浜(中頭ビーチ)を見下ろす階段に腰掛けて早めの昼食。

阿波連崎より

駐車場の先は遊歩道の階段となっているが、向こうに見えている灯台まではかなりの距離がある。昨日与勝諸島で合計10km近くすたこら歩いた影響で、今朝船に乗る前から脚が少し痛かったのだけれど、渡嘉敷島の山道を4km以上走ってさすがにこたえている。こんな状態で遊歩道の果てまで歩くのは無理かな、でも折角ここまで来たのだから入口付近だけでも歩いてみようか、とゆっくり階段を登っていったら意外と近くに終点が見えてきた。どうやら灯台のあるウン島とは道が繋がっていなくて、果てしなく見えた距離の大部分はそのウン島部分だったようである。東屋付近からの岩石海岸の景色を楽しんだ後、近くの高台にある展望台からの景色を眺める。西側の海の向こうには、以前訪れた阿嘉(あか)島、慶留間(げるま)島、外地(ふかじ)島が連なっている。遊歩道を下って駐車場まで戻り、中頭ビーチまで降りてから元来た道を引き返す。

阿波連ビーチ

帰りは登り基調となるので、前岳林道展望台に立ち寄って違う角度からの景色を撮影。林道に戻って分岐路を左に進むと、阿波連ビーチを見下ろす場所に出る。遠浅のビーチはコバルトグリーンに輝き、弧を描く白い砂浜と濃い緑、外海と空の青との対比が美しい。阿波連集落に降りて自転車を停め、北に向かってビーチを歩く。間近で見る海も綺麗だけれど、午後は逆光になるのでパノラマ写真向きではないかも。「トンネル岩」とも呼ばれる穴場を潜って阿波連展望台まで行ってから、丘側の道を通って自転車の所に戻る。阿波連集落のまん中を通る道がそのまま渡嘉敷集落へと続く主要道となるが、ずっと登りの連続となるので自転車を押して歩く。途中の分岐から急坂に入り、森林公園にも立ち寄る。公園内の展望所からの眺めは今ひとつだったので、照山展望台に行ってみようと階段を登り始めたが、かなり登ってまだ先が見えて来ない。さっきから雲が空を覆うようになっていて、折角登ったとしても最高の景色が待っている訳ではなさそうだし、脚が疲れているときに無茶をするものでもないので、諦めて階段の途中から見下ろす海を撮影してから森林公園に戻る。後から調べてみると、半分ぐらいの所まで行っていたようである。

渡嘉志久ビーチ

急坂を下って渡嘉敷に向かう道に戻り、再び坂を登り続けると渡嘉志久(とかしく)ビーチを見下ろす場所に出る。歩道が海側に張り出していて、車道の反対側には駐車スペースが設けてあるので、展望台ということなのだろう。こちらも海の色が綺麗で、沖合には座間味島も見えている。ビーチまで降りてしまうと、また登って来なくてはならないので、そのまま進み続ける。峠を越えた後はひたすら下りとなるので、急に進むのが楽になる。谷間に出たところで林道に入ると、島の北側にある展望台に行けるのだけれど、3km以上遠回りになる上、200m以上の標高差がある。この季節は林道沿いに寒緋桜が咲いているらしいので、せめて途中まで行ってみようかと思ったが、最初の急坂を見ただけで断念。予定より早く港に戻って自転車を返却し、待合所で文庫本を読みながら船の時間を待つ。

高速艇で夕暮れの泊港に戻り、国際通りの「波照間」に寄って、フーチャンプルーやドゥル天の夕食。