2010/08/06(金)

一晩眠ったらだいぶ楽になり、咳などの症状も出ていなかったので、疲れから来る軽い夏風邪だったのだろう。今日も朝食は8時40分開始となったので、9時に間に合うよう急いで食べて出掛ける準備。9時10分過ぎにやって来た迎えの車に乗り、一旦事務所の待合室に入ってからバスを乗り換え、2日目のツアー開始。

ローズバレー

本日最初の下車地は、“ローズ・バレー”と呼ばれるクズル・チュクル(Kızıl Çukur)。ギョレメ北東の山並みに抱かれた谷間で、夕暮れに赤く染まることからその名がある。確かに一昨日ギョレメの展望台から見た時は、山肌がピンク色を呈していたが、さすがに昼間は赤いという程でもない。マイクロバスから降りて、谷間を約1時間散策することになるので、サングラスを着用。今日は良く晴れているので、水分を補給しながら歩いても干涸らびそうになるが、道自体はそれ程歩き辛くはなかった。草地の間を谷底に下った後は、崖の間を進み続ける。開けた場所に出た後も、奇岩を従えた山が遠くに連なっている。他では見られない景色に写真を沢山撮ったが、サングラス越しだとモニタの確認が難しい。最後の休憩場所で添乗員が運転手を呼び、迎えに来た車に乗って人心地となったが、次の目的地は割合すぐだった。

洞窟住居跡

チャウシン(Çavşin)の洞窟住居跡は、20世紀初頭までギリシャ人が済んでいた場所。トルコ共和国成立時の住民交換により、ギリシャから移住したトルコ人が代わりに住むようになったが、崩落の危険があったため集落を近くに移転したのだとか。今は観光客相手の店が谷底にある他は、斜面を覆う廃墟が遺跡のように広がっている。両側の丘に上がってあちこち見て回りたいところだったけれど、体調が万全ではない上すっかり暑さに参っていたので、適当なところで切り上げる。

鳩の谷

昼食はギョレメのレストランで。メインはチキンの壺焼きケバブで、デザートはスイカだった。食後はギョレメを通り抜け、エセンテペ、ウチヒサルの先まで行って、オニキス(縞瑪瑙)の加工場を見学。トルコ石製品も販売していたので、タイピンがあれば買おうかなと思ったが、ド派手なデザインのが一種類だけだったので止めておく。その次に停車したのは“鳩の谷”を見下ろす場所。この辺りには崖に穴を掘って鳩を住まわせていた場所が多いが、ここもその一つ。今でも鳩が住み着いていて、群をなして谷間を飛んでいるのが見られる。左側のウチヒサルの砦から谷底に向かって、斜面に建物が並んでいるのも印象的。

カイマクル地下都市

そして本日最後の目的地がカイマクルの地下都市(Kaymaklı Yeraltı Şehri)。カッパドキア各地に散在する地下都市の一つで、カイクマルはデリンクユ(Derinkuyu)に次いで2番目の大きさ。外気のみならず外敵から逃れて、一時は2万もの人々が生活していた場所で、礼拝堂や倉庫、厨房などの機能のある小さな部屋が沢山ある。間を繋ぐ通路や階段は、防衛上の理由もあってかなり狭く、腰を屈めた歩かねばならない場所も多い。通信施設を兼ねた煙突や、敵の侵入を遮る石扉も残っている。一般公開されているのは地下5層目までで、順路の最後の部分は出口まで一直線に階段が続いているが、さすがにこれは近年作られたものだそうな。デリンクユに来る途中で急に雲行きが怪しくなり、地下都市に入る前には雨が降り出したが、見学を終えて外に出る頃には止んでいた。

宿に戻った後は外出せず、今夜も携行食で済ませる。本当はカッパドキア・ワインも試してみたかったのだけれど、体調優先だから仕方ない。明日の支度を済ませてから、薬を飲んで早めに床に就く。