2010/11/21(日)

国立故宮博物院

宿のシャトルサービスで国立故宮博物院へ。当初は平日に行くつもりだったが、土休日のみのサービスだったので予定を変更。1階でチケットを購入して、3階から時代順の展示を見てゆく。青銅器や陶器、彫刻や書画などが数多く並んでいるが、これらは膨大なコレクションのほんの一部に過ぎない。展示物として代表的なのが白菜と豚の角煮。前者は一部が緑になった玉を彫刻したもので、緑の濃い部分で蟋蟀も作っている。後者は天然石を着色加工したものであるが、石なのにまるで食品サンプル並のリアリティである。館内には朝から大勢のツアー客がひっきりなしに訪れ、3階の一部展示室では順番待ちの行列も生じていたが、なんとか団体客が途切れる時間を見計らって鑑賞。2階や1階は比較的空いていたということは、ツアーだと3階の一部展示を見るだけになるのかな。

蒸し料理コース

昼食は本館4階の茶芸館で、蒸し料理をメインとするコース。デザートの「日本式ぜんざい」は常温で出て来たりするが、暑く感じていたので丁度良かったりする。本館を出て丘の麓にある併設の至善園を散策してから、バスでMRTの士林駅に向かう。シンガポールと同様、現金でバスに乗る時は釣り銭や両替がないので、ぴったりの持ち合わせがない場合は余分に払うことになる。電光掲示で次の停留所が判るので、降り損なう心配はないが、MRTは高架区間なので駅もすぐに見付かる。

MRT淡水線で市内中心部に出て、台北植物園まで歩く。植物分類園や裸子植物、シダ植物など様々な植物があったが、無料施設のせいか植物園としてはこぢんまりとして地味な感じ。それでも巨大な蓮池に花が咲いている時は、かなり見事なのだろう。近道を通って池の畔に建つ国立歴史博物館へ。「法門寺地下宮殿と唐の文物」という特別展を見てから常設展も見学。法門寺は西安郊外にある古刹で、特別展では地下宮殿から出土した唐代の宝物が数多く展示されていた。常設展には先史時代から清代までの品が並び、企画コーナーには日本の浮世絵もあった。

台北101

午前中は時折日が射して少し暑いくらいだったが、午後から空は厚い雲に覆われるようになった。視界も一日中良くなかったけれど、明日とて今日以上の天気が望めそうになかったので、MRTの小南門線と板南線を乗り継いで市政府駅に移動。駅前から無料連絡バスがあるとのことだったが、乗り場の表示もそれらしいバスも見当たらない。歩いても10分という距離なので、途中で写真を撮りながら「台北101」に向かう。その名の通り101階建てのビルで、高さは500メートルを超える。2004年に完成した当時は世界一の超高層建築だったが、ドバイの「ブルジュ・ハリファ」に抜かれたため現在は第2位。ショッピングモールを抜けて5階のチケット売り場に行ったら、今日は視界が悪くて現在の待ち時間は30分と念を押されたが、今更出直す気もないので入場券を買って行列に並ぶ。分速1010メートルのエレベーターも、出来た当時は世界最速で現在は第2位。5階から89階の屋内展望台までわずか37秒、本当にあっという間であった。視界は2~3キロ程度なので市内中心部も霞が掛かっている状況だったが、日没時間を挟んで滞在したので昼間の景色と夜景の両方を見ることが出来た。91階の屋外展望台も含め、四方の景色を見ながら何周かした後、88階から下りエレベーターに乗る。

小龍包

夕食は台北駅近くの店で小龍包。起源は上海らしいが、台湾の名物にもなっているようである。ガイドブックの解説に従い、端で蓮華に摘み上げ、中の汁を先に飲んでから薬味と一緒に食べる。量の見当が付かず5個入りを注文したのだけど、10個入りでも大丈夫だったかも。野菜饅頭と蒸しケーキも一緒に注文したので、蒸し料理尽くしとなった。今日は昼も夜もデザートがあったので、帰りのコンビニでは飲物だけを購入。現地で流通しているコインを一通り集めようとしても、どこで支払っても20元硬貨が混ざることがなかったので、もしやと思ってネットで調べてみたら殆ど流通していないようだった。同様に2の付く200元紙幣や2000元紙幣、そして最少額面の5角硬貨も殆ど出回っていないらしい。