2011/05/06(金)

サンジャン駅

宿を出て最寄りの停留所からトラムに乗ろうとしたら、券売機が見当たらない。トラム車内で切符を買うことが出来ないので、きっと隣の停留所なら券売機があるだろうと、石畳の道を線路沿いに荷物をゴロゴロ転がして歩く。昨日のうちに切符を用意しておくべきだったと思いつつ、さすがに2路線が接続する電停には券売機があったので、切符を買って程なくやって来たトラムに乗車。サン・ジャン駅前で下車して、構内で発車案内が表示されるのを待つ。乗り場が案内が出たところで、途中のパン屋で買い物をしてからホームに向かう。トゥールーズ始発のTGVは2編成併結で、ネット予約専門のiTGVとしての列車番号もあったので、2つの列車を繋いだことになっているのかな。今回も1等車の一人掛け座席の進行方向だったものの、テーブルを挟んで前の座席と向かい合わせだったが、幸い向かい側に座った人は空いている席に移動してくれた。車内検札が終わったところで、乗車前に買ったサンドイッチを食べる。長めのバゲットを使用していたので、完食したら顎がかなり疲れた。デザートには同じ店で買ったカヌレ(Canelé)を。実はボルドーの伝統菓子だったりする。なんでもワインの澱を卵白で除去するため、大量に余った卵黄を有効利用して作っていたのだとか。ボルドーを出た列車は、終点のパリまで無停車。車窓のブドウ畑は麦畑に移り変わり、麦秋を迎えて黄金色になっている畑もあった。在来線とLGV大西洋線(LGV Atlantique)が半々となるが、高速新線に入ったあたりから何度か徐行を繰り返したため、所要3時間の予定から約30分遅れて終点のモンパルナス駅(Gare Montparnasse)に到着。

広い構内を抜けて、モンパルナスタワー(Tour Montparnasse)を目印に、近くのホテルにチェックイン。"Timhotel"という名前のチェーンだったが、部屋は最上階の7階だったので980号室は存在しない。エレベーターは6階止まりなので、階段を登って部屋に入る。少しだけ休憩してから、pâtisserie Sadaharu AOKI parisでケーキを食べようと、地図を頼りにヴォジラール店(boutique Vaugirard)に行ってみたら、パリ3ヶ所のうちで唯一喫茶スペースのない店舗だったorz 他の店はちょっと離れているので日を改めることにして、モンパルナス・ビヤンブニュ駅(Montparnasse Bienvenüe)で回数券(carnet)を買ってメトロ12号線に乗車。

サクレクール寺院

アベス(Abbesses)で下車後、螺旋階段をひたすら登って地上に出て、モンマルトル(Montmartre)の丘の麓まで歩く。ケーブルカー(Funiculaire)は9年前に来た時に利用したので、今回は隣の階段を登ってサクレ・クール寺院(Basilique du Sacré C&ooil;ur)へ。正面入口前から振り返るだけでも十分眺めはいいのだけど、さらなる高みを目指すということで、内部を訪れてから建物横にあるドーム・クリプト見学コースの入口に向かう。共通券を買おうとしたら、クリプトの方は休みだったのでドーム単独券を購入。螺旋階段を登り続け、屋根の上の通路を通って再び階段を登ると、ドームの中の展望台に出る。モンマルトルの丘の上に建つ高い建物なので、パリ中心部から郊外まで全ての方位を見渡すことが出来る。行きと帰りの順路は別々になっているので、狭い通路でもすれ違いの心配をする必要がない。見学終了後は、モンマルトルの丘の上を散策。前回来た時は朝早かったので、テルトル広場(Place du Tertre)でさえがらんとしていたが、夕方前だと多くの人出賑わっている。サクレクール寺院前の景色も眺めてから、同じ道を辿って麓に降りる。

仔牛のソテー

帰りはマドレーヌ(Madeleine)で途中下車。マドレーヌ寺院の回りには、フォーション(Fauchon)やエディアール(Hediard)など日本でもお馴染みの店が軒を連ねているが、今日の目的はレクリューズ(L'Ecluse)のマドレーヌ店。ボルドー専門のワインバーで、左岸地区だけでグラスワインが十数種類もあるという夢のような店。パリに来たら是非再訪したかったので、ボルドーから帰ったばかりでも望むところである。ワインリストとメニューを見比べた結果、Château Saint Pierre(ACサンジュリアン)の2002と仔牛とキノコのソテーを注文。ワインもそれに合う料理も最高!